石ノ森章太郎生誕75周年記念作品ですが、公開劇場が単館上映に近いくらい少なく、しかもレイトショー公開のみというのがちょっと残念。
幸い、初日舞台挨拶付きの回が取れたので新宿バルト9へ。
登壇者は木ノ本嶺浩、長澤奈央、市道真央、坂本浩一監督の4人で、主演の岩佐真悠子はフランスからの中継参加。
実はこの作品がパリで開催されるエトランジェ国際映画祭のオープニング作品に選ばれ、その舞台挨拶のためにフランス滞在中とのことでした。
「日曜朝では出来ないことを」というのが本作のテーマだそうですが、それは端的に行ってエログロの部分ですね。
それに水着の女性が闊歩したり、ストリッパーが出てきたりでヌードも解禁。といってもメインキャストではありませんがね。
メインキャストではちょっとレズっぽいシーンやら男女のSEXシーンやらがあって、これは確かにニチアサでは無理なシーンではあります(監督が「長澤奈央や市道真央が、あんなことやこんなことを…?」と言っていたシーンでしょう)。
ちょっと後味は悪いかも知れません。

お話は原作の『009ノ1』から幾つかの設定、シチュエーション、ストーリーを借りてきて継接ぎしたオリジナルストーリー。
意外性のある展開かも知れませんが、原作ファンならば先は読めると思います。
劇場作品とはいえ実際はVシネマの規模でしょうから予算はいつも通り。
監督曰く「リミッター解除」とのことですが、そちらには期待してはいけません。
<仮面ライダー>や<スーパー戦隊>劇場版の方が画面は豪華です。
どことなく60年代、70年代の東映作品の匂いを感じたのは自分だけ?
では何が売りかと言えば、それはもうヒロインアクションに尽きます。
常連女優の長澤奈央は当然として、『海賊戦隊ゴーカイジャー』以来となる市道真央も結構動かされています。
JAEのアイドルグループwipe out(当時)の3人――人見早苗、下園愛弓、佃井皆美――が揃って参加しているのも嬉しいですし、岩佐真悠子も思ったよりは良かったです。
悪役でしたけど緑川静香は…監督好みの新星なのかな。
といっても激しいアクションシーンが多かったとはいえ、本人以外のスタントの起用が目立ったのは興ざめでしたね。
それにミレーヌ・ホフマンを演じる以上は、ヌードも辞さずの覚悟は必要でしょう。
後ろ姿や肩から上のショットだけでは如何にも「ごまかしています」という雰囲気がありあり。
不必要に脱ぐ必要はありませんし、これは本人だけの責任ではないのかも知れませんが、『009ノ1』というビッグタイトルを背負うという意気込みは見せて欲しかったものです。
写真集では結構頑張っていたなあという印象だったのに…。
自分は原作ファンで作品に対する思い入れが強すぎるので、安易に実写映像化して欲しくないという気持ちと、このスタッフとキャスト、公開規模や予算ならば別物にならざるを得ないという諦めの気持ちの両方を持っているので、どこかにそのやり場のない想いをぶつける矛先を探さざるを得ない、というのも理由かも知れませんが。
『009ノ1』だと思わなければ、それなりに楽しめる作品でした。
杉本彩、本田博太郎、竹中直人らが怪演。舞台挨拶も和気藹々、現場の雰囲気の良さがいつもながらこちらにも伝わってきますし、坂本監督の「次」も楽しみです(桜庭一樹原作の『赤×ピンク』)。
どうやら撮影がオールアップし、現場からそのまま駆けつけた様子。
上映終了後もロビーで気さくにファンの握手に応じてましたね。
【ひとこと】
坂本監督の次回作『白魔女学園』のチラシを貰ってきたら、監督のことが
「アクションとフェチの伝道師」と紹介されてました……(^^ゞ