『宇宙戦艦ヤマト2199』(上) 豊田巧/原作:西崎義展
2013年 11月 09日
お話は概ねアニメ版に準じています。上下二巻で刊行されるということで、この上巻はアニメ版の13話までがベース。映像作品ではなかなか描くことが難しい各キャラクターの心情に迫る部分があったり、裏設定と言うか背景に触れる部分があったりと小説特有の良さもあるものの、アニメ版では結構大事だなと思っていたシーンが丸々割愛されていたり、細かい部分の差異が気になったこともあって、なかなかスムーズに読み進めることが出来ませんでした。ライトノベルのような読みやすさを求めている人は、多少の覚悟が必要かもしれません。また最大の特色は、物語が終始「地球側」「ヤマトサイド」オンリーで展開される点で、ヤマトに乗り込んでくるメルダとのやり取りを除けば、「ガミラス側」の描写は一切ありません。かつて若桜木虔が執筆した集英社コバルト文庫版も敵側の描写が極力排されていましたが、後半に差し掛かるにつれ「地球」と「ガミラス」に接点が増えてくる『2199』のこと、下巻でもそれを貫き通すのかどうか興味深いところです。





