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『清須会議』(2013)

『ラヂオの時間』『みんなのいえ』『THE有頂天ホテル』までは見に行ったんですが、『ザ・マジックアワー』と『ステキな金縛り』はスルー。ということで久方ぶりの”脚本と監督 三谷幸喜”作品です。今回はそれに”原作と”が付いていて、小説版は昨夏ハードカバーが出てすぐに読んでますが(感想はこちら)、これが登場する人物各人のモノローグで構成されるという斬新なもの。お話そのものも面白く、映画化を楽しみにしておりました。

『清須会議』(2013)_e0033570_20355099.jpg時は天正10年(1582年)、本能寺の変で明智光秀によって織田信長が討たれます。では信長亡き後、織田家の家督を相続するのは誰か? 嫡男の信忠も信長と運命を共にしたために、残されたのは信雄と信孝という二人の弟。しかし次男の信雄は人格に難があり、三男の信孝は血筋で劣るという具合にいずれも決め手を欠きます。織田家宿老筆頭の柴田勝家とその盟友である丹羽長秀は信孝を推し、成り上り者とはいえ光秀討伐の最大の功労者である羽柴秀吉は対抗上信雄を担ぎあげ、その決着は会議の場に持ち込まれる、というのがあらましです。

最後の方にちょっとしたシーンはありますが、秀吉、勝家に池田恒興、前田利家、黒田官兵衛…といった錚々たる顔触れが出ていて、チャンバラシーンがなくディカッション中心の時代劇というのも画期的かと思います。

ただ、同じ場面を例えば勝家のモノローグで描いた後に、すぐ長秀のモノローグで描写するなど、各人の腹の探り合いの妙味が味わえた小説版に比べると、何となく普通の会話劇になってしまっている点がちょっと勿体ないかなとは思いますね。勿論映画ならではの”動きの面白さ”を追求したシーンも用意されてはいるのですが、総じていえば「小説>映画」でしょうか。

映画ならではの愉しみとしては豪華キャストの演技合戦がありますが、役所広司、小日向文世、佐藤浩市らは流石の存在感と安定感を見せてくれますが、逆に「いつも通り」という気がしないでもありません。一方出色だったのは大泉洋で、「猿」とか「はげ鼠」と呼ばれたという秀吉を見事に体現。これは今後ハマリ役になるかも…?
Tracked from 花ごよみ at 2013-11-16 21:37
タイトル : 清須会議
監督は三谷幸喜。 自らの小説を映画化。 試写会で見ました。 織田信長が亡くなった本能寺の変後の、 織田家の後継者選びと 領地再配分について 歴史上初めて、 会議が開催されたといわれている 清須会議。 秀吉の天下取りの基礎となり、 日本の歴史が動いたこの会議...... more
Tracked from 読書と映画とガーデニング at 2013-11-16 22:22
タイトル : 映画・清須会議
2013年 日本 久々、映画館に活気がありました 日頃、自分が足を運ぶ映画、映画館が地味なので、その差に驚いたというだけのことでしょうケド 信長亡きあと、織田家の行末を決定する会議が開かれた 清洲城を舞台に5日間にわたり繰り広げられた心理戦やいか...... more
Tracked from カノンな日々 at 2013-11-16 22:24
タイトル : 清須会議/役所広司、大泉洋
三谷幸喜さんが自ら17年ぶりに書き下ろした小説を原作に脚本を書き上げ映画化した最新作です。前作でも落ち武者が出てきますし、TVドラマではNHK大河ドラマ「新撰組!」の脚本などを ...... more
Tracked from 勝手に映画評 at 2013-11-16 22:48
タイトル : 清須会議
本能寺の変での織田信長亡き後の、織田家の跡目を決める“きよすかいぎ”の模様をコメディ仕立てで描いた作品。“きよすかいぎ”は、清州会議と言う表記もありますが、映画は清須会議になっています。 原作も読んだんですが、原作は、各章が、登場人物それぞのれモノローグで...... more
Tracked from 西京極 紫の館 at 2013-11-16 23:12
タイトル : 清須会議  監督/三谷幸喜
【出演】  役所 広司  大泉 洋  小日向 文世  佐藤 浩市 【ストーリー】 本能寺の変によって織田信長が亡くなり、筆頭家老の柴田勝家と羽柴秀吉が後見に名乗りを上げた。勝家は三男の信孝、秀吉は次男の信雄を信長亡き後の後継者として指名し、勝家は信長の妹・お市...... more
Tracked from 京の昼寝〜♪ at 2013-11-17 00:06
タイトル : 『清須会議』
□作品オフィシャルサイト 「清須会議」 □監督・脚本 三谷幸喜□キャスト 役所広司、大泉 洋、小日向文世、佐藤浩市、鈴木京香■鑑賞日 11月9日(土)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想>   あちこち番宣で公開前に...... more
Tracked from パピとママ映画のblog at 2013-11-17 07:52
タイトル : 清須会議 ★★★★.5
数々のヒット作を作り出してきた三谷幸喜が、およそ17年ぶりに書き下ろした小説を自ら映画化した群像喜劇。本能寺の変で織田信長が亡くなった後、織田家後継者と領地配分を決めるために、柴田勝家や羽柴秀吉らが一堂に会した清須会議の全容を描く。役所広司演じる勝家と大...... more
Tracked from Akira's VOICE at 2013-11-17 09:45
タイトル : 清須会議
虎視眈眈の駆け引き合戦。  ... more
Tracked from はらやんの映画徒然草 at 2013-11-17 16:40
タイトル : 「清須会議」 日本のクレイジーな人
本作は三谷幸喜さんが脚本・監督をする初の時代劇作品です。 戦国時代を舞台とする時... more
Tracked from ★yukarinの映画鑑.. at 2013-11-17 21:55
タイトル : 清須会議
2013/11/09公開 日本 138分監督:三谷幸喜出演:役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島進、伊勢谷友介、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽、坂東巳之助 これは、会議という名の戦である。 [Story]本能寺の変によって織田信長が亡くなり、筆頭...... more
Tracked from だらだら無気力ブログ! at 2013-11-17 23:44
タイトル : 清須会議
笑えて見応えあって面白かった。... more
Tracked from こんな映画観たよ!-あら.. at 2013-11-18 18:57
タイトル : 清須会議 : こんな柴田勝家初めて!!
 最近は忙しくて、ブログの更新が疎かになっています。でも、どうしても観たい映画は何としても観るつもりです。本日紹介する作品も、どうしても観たかったこちらになります。 ... more
Tracked from ふじき78の死屍累々映画日記 at 2013-11-18 19:00
タイトル : 『清須会議』を109シネマズ木場1で観て、ゴーちゃんの大..
五つ星評価で【★★★★ダメ出しする人もいるけど俺っちは充分面白かった。この差はどこからやって来たんだろう】 三谷がドバドバ、有名キャストを使い切った時代劇。 ともか ...... more
Tracked from ☆みぃみの日々徒然日記☆ at 2013-11-22 11:02
タイトル : 映画:「清須会議」♪。
平成25年11月21日(木)。 映画:「清須会議」。 監督・脚本・原作:三谷幸喜 製  作:石原隆・市川南 撮  影:山本英夫 美  術:種田陽平・黒瀧きみえ 装  飾:佐藤孝之 音  楽:荻野清子 キャスト: 柴田勝家:役所広司・羽柴秀吉:大泉洋…... more
Tracked from ダイターンクラッシュ!! at 2013-11-24 23:00
タイトル : 清須会議
2013年11月16日(土) 15:30~ TOHOシネマズ川崎5 料金:0円(フリーパスポート) パンフレット:未確認 期待していたものとちょっと違う 『清須会議』公式サイト フリーパスポート14本目。 三谷喜劇の最高峰とかの文句で宣伝していたのだが、それ程笑えるものでない。 西田敏行のゲスト出演くらいだ。 悪くは無いのだが、「マジックアワー」や「THE有頂天ホテル」のほうが楽しかった。 お勧め度:☆☆☆ 更科六兵衛度:☆☆ 俺度:☆☆☆ ... more
Tracked from ハリウッド映画 LOVE at 2013-11-25 08:46
タイトル : 清須会議
監督:三谷幸喜 出演:役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島進、伊勢谷友介、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽、坂東巳之助、中村勘九郎、浅野忠信、寺島進、松山ケンイチ、でんでん、中谷美紀、戸田恵子、天海祐樹希、西田敏行・・・... more
Tracked from 迷宮映画館 at 2013-11-28 10:25
タイトル : 清須会議
まじめか!... more
Tracked from みゆみゆの徒然日記 at 2013-11-28 21:26
タイトル : 『清須会議』 
 自分でも信じられませんが・・・『レ・ミゼラブル』以来、ほぼ1年ぶりの映画館ですw最近の三谷監督作品は、映画館で見ているし、出ている役者さんたちが好きな役者さんたちばかり!!!ということで久しぶりの映画館での映画鑑賞です。はい、見に行ってよかったです!...... more
Tracked from C’est joli〜こ.. at 2013-12-06 00:01
タイトル : 清須会議
清須会議 '13:日本 ◆監督:三谷幸喜「ステキな金縛り」「ザ・マジックアワー」 ◆主演:役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島進、でんでん、松山ケンイチ、伊勢谷友介、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽、坂東巳之助、阿南健治、市川しんぺ...... more
Tracked from ここなつ映画レビュー at 2014-02-19 16:22
タイトル : 「清須会議」
とにかくもう、観たくて観たくて。予告編の頃から心待ちにしていました。 東京国際映画祭のクロージングで抽選チケットに応募するも二回外れ、正規販売日には秒殺でSoldOut。息子よごめん、公開まで待て、と、なんだかんだで今になってしまった。 織田信長の死後の後継者を決める「清須会議」。史実のディテールはどうあれ、この作品の展開は、公式サイトによると(ちょっとだけ加筆したけど)こんな感じである。 天正10年(1582年)本能寺の変。一代の英雄織田信長が死んだ―。跡を継ぐのは誰か? 後見に名...... more
Tracked from 単館系 at 2014-02-20 22:43
タイトル : 清州会議
清州会議 11/9公開 池袋シネマ・ロサ 本能寺の変によって織田信長が亡くなり、筆頭家老の柴田勝家(役所広司)と 羽柴秀吉(大泉洋)が後見に名乗りを上げた。 勝家は三男の信孝(坂東巳之助)、秀吉は次男の信雄(妻夫木聡)を信長亡き後の 後継者として指名し、勝家は信長の妹・お市(鈴木京香)、秀吉は信長の弟・三十郎信包 (伊勢谷友介)を味方にする。 そして跡継ぎを決めるための清須会...... more
Tracked from いやいやえん at 2014-05-18 09:33
タイトル : 清須会議
清洲会議(清須会議)とは、安土桃山時代の天正10年6月27日(1582年7月16日)に開かれた、織田氏の継嗣問題及び領地再分配に関する会議である。 天正10年に本能寺と二条城でそれぞれ亡くなった織田信長と嫡男・織田信忠。明智光秀は山崎の戦いで羽柴秀吉に討たれ、織田家後継者及び遺領の配分を決定することを目的に、尾張・清洲城で開催されたこの会議に出席したのは、織田家重鎮である柴田勝家、丹羽長秀、羽柴秀吉、池田恒興の4人(滝川一益は関東地方へ出陣中で欠席だったらしい)。 会議の結果は歴史上知って...... more
Tracked from のほほん便り at 2014-09-28 10:10
タイトル : 清須会議
三谷映画という意味で、笑いや、いつもの作風を期待した向きには、今ひとつ満足度が低かったみたいですが、私は面白く見ました。何より、「わかりやすかった」です。毎度のことながら、キャスティングが豪華で楽しく、それだけでも嬉しくなります。ちょっとしたデフォルメや、漫画チックなところもヨカッタ気がします。大泉洋の秀吉役、策士だけど憎めなさがマル妻夫木聡のダメぶりや、役所広司をウザ・キャラっぽくしたのが、新鮮で、ちょっと笑えました。私的には、満足     (ストーリー)本能寺の変によって織田信長が亡くなり、筆頭家...... more
Commented by ふじき78 at 2013-11-17 22:48 x
会議に出た4人の中ではダントツに大泉洋がいいのですが、腰が定まらず信用できない佐藤浩市も珍しいな、と思って見てました。

あと、ゴーちゃんが「ガッチャマン」の百倍くらいよかった。
Commented by odin2099 at 2013-11-18 20:23
女優陣は誰が誰やらわからないくらい気持ち悪かった~。
あのメイクにはなかなか慣れない。
しかもゴーリキさんは言われてもわかんないくらいの特殊メイクだったと思う。
Commented by まんじゅう at 2013-11-19 07:45 x
三谷監督にとっては、腹の探り合いを描くより、どこに笑いを入れるかの方が重要に感じる・・・そんな映画でしたね。
Commented by odin2099 at 2013-11-20 19:15
わざわざ「コメディ映画じゃない」とコメントしてたようですけど、結局はコメディ映画の枠からはみ出すことが出来なかった
――というより、笑われていないと落ち着かないのかなあ、という気もしますね。
旗取りの話なんか、いらないっちゃあいらないし…(^^ゞ
Commented by みぃみ at 2013-11-22 11:07 x
本、立場が違えば同じ出来事も全く異なるみたいな感じでしょうか~?面白そうですね(^^)。
文庫本なので持ち運びも便利なので、ゆっくりじっくり読みます。
三谷さん、少人数のワンシチュエーションお得意ですものね、会議の長秀のどうするんだろう?、に、つんのめりそうになったドキドキ感、楽しかったです☆。
Commented by odin2099 at 2013-11-23 09:40
小説は全部モノローグなので、各人の本音が出てます。
映画だと第三者視点なので逆に深読み出来るという部分がありますね。
サクサクっと読めるので、ご興味お有りならば是非に。
別に出版社のまわし者ではありませんが…(^.^)
Commented by sakurai at 2013-11-28 10:24 x
本の方が、斬新さと細やかさが出てましたね。
現代語でモノローグされてるのには、あざとさも感じましたが。
映画は、そこまで斬新に作れなかったのはなんでかなあ~と。
やっぱ金かかってるから、どこか無難に・・・ってのがあったのかもですね。
Commented by odin2099 at 2013-11-28 21:36
なんかごくごく普通のディカッションドラマになってしまってる感じはありましたね。
勿体ないな~と思ったり。

松姫の扱いとかは斬新だと思いますが、歴史好きほど驚くんだろうなあ…(^^ゞ
Commented by Nakaji at 2013-12-04 10:35 x
こんにちは♪

本も面白かったけど、映画は映画でまた面白さもあったような。。。
無難にまとめた感はありますけどね~
Commented by odin2099 at 2013-12-04 20:48
映画版、期待しすぎたのかも知れませんね。

しかし去年の今頃は『のぼうの城』を公開していたし、ちょっと異色の娯楽時代劇が続いているのはなんか嬉しい。来年もなんかあるかなー?
by odin2099 | 2013-11-16 20:36 |  映画感想<カ行> | Trackback(23) | Comments(10)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
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