『ホビット/竜に奪われた王国』(2013)
2014年 03月 01日
トールキンの『ホビットの冒険』を三部作で映画化するプロジェクトの2作目で、予定では日本公開も本国と同じ昨年暮れで、しかも邦題のサブタイトルは原題に準じた「スマウグの荒らし場」というものだったが、興行成績がおそらく予想以上に悪かったのだろう、公開延期と邦題変更の憂き目を見ることになってしまった。
この本国公開冬→日本公開春というサイクルは旧作『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の時と同様とはいえ、あまり歓迎すべきことではないし、前作に比べると配給会社の宣伝にも力が入っているというか、悲壮さも漂ってしまっている。
さて、物語は原作小説でいうところの第7章から第12章までで、『ロード・オブ・ザ・リング』の人気キャラクターの一人レゴラスの再登場が大々的に売りになっている。
特に日本での宣伝はレゴラスを演じたオーランド・ブルームが本国以上に大きな扱いになっているようだが、これは何とかして女性の集客を高めようという魂胆なのだろうが、本来レゴラスは原作に登場しないキャラクターなだけに憐れさも感じてしまう。
そのレゴラスだが、これは前作におけるフロドや老ビルボ、ガラドリエル、サルマンと同じく顔見せの特別出演なのだと思っていたが、中盤から登場するやビルボやドワーフたちのお株を奪う大活躍。
映画としての見せ場は作れているし、正直言うとお馴染みさんが出てくるとホッとするのも確かなのだが、一方でその改変ぶりには疑問を感じないでもない。
例えが少々おかしいが、『スター・ウォーズ』のエピソード2や4にボバ・フェットを出すようなもので、シリーズ全体の整合性を考えた上でのことだと思うが、これは六部作として完結するまで結論は保留としておこう。
旧作への目配せとしては、前作に続いてガラドリエルがチラっと登場したり、ガンダルフとトーリンが出会うのがブリー村の「踊る仔馬亭」だったりと幾つかあるが、その最たるものがサウロン復活ではないだろうか。
これも本来の原作には登場しないキャラクターだけに、今後どのような扱いがされるのかが興味深い。
これは弥が上にも次回作への期待が高まるが、今回の終わり方は旧作と比べてかなりの反則技で、これでまた一年お預けとなるのはかなり辛い。
【ひとこと】
当初の構想では二部作だったので、その場合はどこで一部と二部を分けるつもりだったのかは気になる。
今回の第二部の唐突さは、本来は一続きのシークエンスとしてまとめるつもりだった頃の名残だろうか。




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原作未読なせいかエクスカリバーさんの記事を拝見したら結構衝撃受けました。レゴラスって本来出てこなかったんですねぇ^^;激流の乱戦でウキャウキャ興奮しちゃってました(汗
でもあの終わり方に関しては確かに反則ですね。自分はどこか「キリ」よく終わるとも思っていたので・・^^;
これで1年耐えろというのもまた酷ですw
『ロード・オブ・ザ・リング』は原作を省略しているので、読んで補足した方が、という部分が多分にありましたが、この『ホビット』の場合は原作を膨らませているので、かえって原作とのギャップにショックを受けてしまうかも。
そして最終的には『ロード・オブ・ザ・リング』と合わせて六部作として楽しめるように作るでしょうから、なおさら原作の入り込む余地はないかも知れませんねえ。


こればっかりは字幕でしょう!
『ロード・オブ・ザ・リング』の時に字幕で大騒動が起き、対照的に吹替は絶賛されて以来、吹替派になってます。
この作品も情報量が多いし、キャストもはまり役が多いから吹替もオススメです。
もう平川大輔の声で喋らないとオーランド・ブルームに思えなくなってきてるし…(^-^;