『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武／春休み合体スペシャル』（2014）

以前『仮面ライダーディケイド』に、前時間帯の『侍戦隊シンケンジャー』がゲスト出演。合わせて『シンケンジャー』にも『ディケイド』とリンクするシーンが盛り込まれたコラボレーションが行われたことがありましたが、今回は完全に両番組の垣根を取り払った１時間枠のスペシャル番組として作られました。

トッキュウジャーたちを乗せたレインボーラインの、次の停車駅は沢芽シティ。そこにはシャドーラインはいない筈なのに、何故か街には化け物が出現。ライトたちはトッキュウチェンジするが、そこに駆け付けた一人の男も変身！　で、お互いに「お前は誰なんだ？」
…という導入部で始まるお話は、両作品の基本設定やキャラクターの紹介をコミカルに描きつつ、自分たちの街を護りたいという紘太たちと、過去の記憶がなく自分たちの街を探しているライトたちを、「街」をキーワードに上手く融合させた傑作になっていました。

『鎧武』側は紘太、ミッチ、戒斗、それに舞の４人がメインで、『トッキュウジャー』は５人。途中で女の子チームだけの出番があったりで、コラボ企画はこれぐらいの人数の方がまとまりがあって良いですね。
現れた化け物は地下帝国バダンの先兵で、終盤には仮面ライダーフィフティーンも登場。更に仮面ライダー１号、２号、Ｖ３も出てくるなど、劇場版『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦』の前日譚になってますが、実際の製作は映画が先でこのTVSPが後なんでしょうね。テイストが違ったり、微妙にかみ合わない部分もありますけど、それ以外は十分に満足いくものでした。

次回からはTVじゃなく、こっちを映画でやらないですかねえ。
春映画枠の「大戦」モノは見かけは派手でも中身が伴わないハリボテばかり。ライダーや戦隊を一杯出して収拾つかなくなるよりも、両雄をガッチリ描いてくれた方が子供たちの満足度も上がると思いますがねえ。