『人造人間ハカイダー<ディレクターズカット版>』(1996)
2014年 05月 20日
上映時間は52分から77分とかなり長くなったが、単に引き延ばした訳ではなく、逆に台詞を大幅にカットしたシーンがあったり、音楽を追加録音して差し替えたりとかなり異なる印象になっている。
今一つ乗れなかった公開版に対し、この<ディレクターズカット版>でようやっと『ハカイダー』という作品が完成した感じ。
というような感想を抱いたのだが、改めて観ると公開版のスピーディーさも捨てがたい。
リョウ(=ハカイダー)とカオルの恋愛ドラマとしての部分が強まり、監督としては”完全版”を自負しているのかも知れないが、「ヒーロー映画」としての完成度を高めたのが公開版という捉え方も出来そうだ。
そしてもう一つは音楽。
エンドロールで主題歌が流れなくなったことはさておき、渡辺宙明作曲による「ハカイダーの歌」のアレンジ曲と、『キカイダー01』のBGMである通称「悲しみのマリ」(公開版ではカオルの夢のシーンで使われた)も差し替えになってしまったことだ。
この二曲あっての新『ハカイダー』の音楽だと思っていたのだが…。
【ひとこと】
カオル役の宝生舞をビジンダー役にした続編企画もあったが実現せず。
これは見てみたかったなあ…。