『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
2014年 09月 15日
『アベンジャーズ』で大風呂敷を広げちゃった後、キャップにはちと辛いかな、地味な映画になってないかなとちょっと心配していたところだったけれど、広がった世界観のその一部を切る取るような形で、かなり渋めのポリティカル・サスペンス風味をぶち込んできた快作。
組織に属するエージェントの主人公が、その組織の内部抗争に巻き込まれる、という展開は昨今の「007」や「ミッション:インポッシブル」シリーズなどでお馴染みの流れではあるけれど、これをスーパーヒーロー物でやるという発想が斬新。
しかも『エージェント:ライアン』なんかよりもワクワク感があるのだから、もしこの路線を続けるならば、キャップはジェームズ・ボンドやイーサン・ハント、ジャック・ライアンらの強力なライバルになること間違いなし。もうやらないかな…。
オマケに「かつての友が敵に」というヒーロー物の王道パターンも盛り込んでいるのだから、これはつまらなくなりようがない鉄板作品でもある。
もしつまらなくする要素があるとすれば、それは…吹替だ!
『アベンジャーズ』のニック・フューリー、ブラック・ウィドウが非難されたのに続投させ、あろうことかファルコンまで追加という懲りない面々。
ブラック・ウィドウってあんなにガサツな女じゃない筈なのに……。
米倉涼子は嫌いじゃないけど、このままだと米倉涼子本人まで嫌いになりそうだ。
正直言って彼女の声って、聴きやすいとはお世辞にも言えないしね。悪声の部類でしょ。
【ひとこと】
キャップ以外にブラック・ウィドウもニック・フューリーも出るからか、『アイアンマン3』、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のようなカメオ出演はなし。スタークやブルース・バナーの名前やスターク・インダストリー社の一部が映ったりしますがね。
また前2作と違って『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』や『キャプテン・アメリカ3』への引きもタップリだし、やっぱりドクター・ストレンジの名前は気になるなあ。