『陰陽師/蛍火ノ巻』 夢枕獏
2014年 11月 28日
「双子針」「仰ぎ中納言」「山神の贄」「筏往生」「度南国往来」「むばら目中納言」「花の下に立つ女」「屏風道士」「産養の磐」の九篇を収録した『陰陽師』の最新巻。
短編集としては12冊めになるかと思います。
「双子針」には東寺に西寺、羅城門、神泉苑などの名前が出てきて、今年の夏に行ったなあなどと考えると作品世界がぐっと身近に感じられます。
実際は今の京都から『陰陽師』世界に想いを馳せるのはかなり難しいかと思いますが、読み終えるとまた京都に行きたくなる不思議。
今回も蘆屋道満が単独で出てくる作品が三篇ありますが、それらも含めて『陰陽師』という作品だという認識が定着してきましたね。
以前は番外編くらいにしか思っていなかったのですが。