『烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー ＴＨＥ ＭＯＶＩＥ』（2015）

『秘密戦隊ゴレンジャー』に始まる＜スーパー戦隊シリーズ＞が４０年、『超力戦隊オーレンジャーVSカクレンジャー』に始まる＜スーパー戦隊VSシリーズ＞が２０年目、という節目の新作映画なんだそうである。
となると＜VSシリーズ＞が劇場映画になってからは５年、ということになるな。

冒頭、夏映画に続いてまいんちゃん、じゃなかったレディ登場。
しかしトッキュウジャーに宇宙からの危機が迫っていることを伝えるだけで出番おしまい？
宇宙からやってきたのは創造主デビウス。
だがトッキュウジャーの力は何故かヤツに通じない。
そこへデビウスを追って来たキョウリュウジャーも出現する。
デビウスが完全覚醒するまであと一日。
その前にヤツを倒すのだ。
一方デビウスはシャドーラインと手を組んだ。
シャドーラインには今度はキョウリュウジャーの力が通じず、お互いに大苦戦。
しかもトッキュウジャー（とウッチー）が子供の姿に変えられてしまうという大ピンチ?!

今回はかなりパターン破りの展開ばかりで、子供になったライトたちが変身する子供トッキュウジャーとか、クライマックスへ向けて怒涛のアクションの連続！ではなく、しんみりさせるインターバルを挟んでメリハリをつけるなど、色々と工夫を凝らしている。
そういや新戦隊＝手裏剣戦隊ニンニンジャーの出番も割と最初の方で、ドラマの邪魔はしない代わりにインパクトも弱いのはちょいと残念。
これなら出さない方が…というか昨年の『キョウリュウジャーVSゴーバスターズ』でのトッキュウジャーのお披露目シーンが反則すぎるのだけれども。
比較的薄味のトッキュウジャーの面々と、やたらキャラの濃いキョウリュウジャーの面々は正に水と油。
しかしこのコラボはまずまずの成功例。

地球規模の災厄を防いだキョウリュジャーと、駅を一つ一つ護ってるだけ（？）のトッキュウジャーの対比も面白い。
＜戦隊＞って作品毎に敵の大きさが違うから、本来ならばパワーの差も大きいはずなんだよね。
個人の技量・力量の差はともかく、例えば外道衆と戦うシンケンジャーと宇宙海賊相手に戦ってるゴーカイジャーが同じくらいの強さってことはない筈。
そこは問わないのが＜戦隊＞のお約束でもあるんだけど。

ただ絶妙のブレンドというワケではなく、今回は脇に回ってる分キョウリュウジャーが薄められた感じも無きにしも非ずだけど、トッキュウジャーも子供になっちゃってるから印象は弱く、双方共にもうちょい濃い目の味付けでも良かったんじゃないかなあと思った。
キョウリュジャーもトッキュウジャーもキャラは大好きなだけに
、なんだか勿体ない感じ。

勿体ないと言えば、レディの出番も最初と最後だけ。
せっかく福原遥呼んできたのにね。
スピリットレンジャーの皆さんも変身後だけだし（声は二代目のオリキャスで揃えてる）、トリンもキャンデリラもラッキューロもあまり本筋に絡まない顔見せに終始。
上映時間考えれば仕方ないけどね。

さて、来年の『ニンニンジャーVSトッキュウジャー』は果たしてどうなりますことやら？

【ひとりごと】
まさかマイッキーが出てくるとは?!