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『みんなのアムステルダム国立美術館へ』(2014)

2003年に閉館、2008年にリニューアル・オープンするはずだったアムステルダム国立美術館。ところがトラブル続きで遅れに遅れて…という舞台裏に密着したドキュメンタリー映画。


『みんなのアムステルダム国立美術館へ』(2014)_e0033570_23095914.jpg2008年に『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』という美術館改修を巡るドキュメンタリー映画が作られていたので、これはてっきりそれの続編なんだろうと決めつけていたのだけれども、チラシにもパンフにもその映画のことは一切触れられておらず、監督もスタッフも同じなのにヘンだなあと思っていたら、なんとリメイクというか増補改訂版みたいな作品になっていた。最初っから観たことある映像が次々と映し出されるのでビックリ。

前作が「工事は順調に遅れてます。いつ完成するのやら」で締めくくった中間報告みたいなもんだとすれば、今回はやっとこさ2013年4月に晴れて再オープンに漕ぎ着けるまでを追いかけた最終報告書ってことになるのかな。ただ上映時間は前作よりも短くなっているのが不思議。


それにしても日本だったら市民からの横槍が入って設計のやり直しとか、嫌気がさして(?)館長が途中で辞任とか、建築家や内装担当者とも自説を譲らずに作業停滞とか、資金難で美術品の落札に失敗とか、そういったことはあまり起きそうもないし、そもそもそんな内幕を大々的に公表することも先ずあり得なそう。お国柄の違いというか何というか…。


前作の方が時間に余裕がある分登場人物たちが巻き起こすドタバタの悲喜劇が愉しめたが(当人たちは勿論大真面目になっているのであるが)、今回はタイトになり、そしてきちんとオチ(なんとか完成!)まで付いているのですっきりした印象に。
もしかすると美術品とかそういうものに興味のない人の方が、より面白みを感じるのかも。


by odin2099 | 2015-01-21 23:16 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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