『アベンジャーズ』
2015年 02月 01日
これまでの<MCU>作品は、どちらかというと序盤から段々とお話が盛り上がって行くパターンだったが、この作品は冒頭から既に何かが起こっている感がありあり。正に「お祭り映画」という雰囲気タップリだ。そしてこれまでちょこっとだけ出てきて胡散臭さプンプンだったニック・フューリーが、実は見かけ倒しのハッタリ野郎だったことも判明するというオマケ付。
これまでの作品でも色々と派手なことが起きていたけれど、それほど広範囲での出来事ではなかったんだなあということを改めて知る。トニー・スターク=アイアンマンは元々有名人だったけど、ハルクやソー絡みの事件もそんなに世間には知られていない感じ。それが今回の一件で全米だけじゃなく全世界にその存在が知れ渡ったということなのだろう。
それにしても観直す度に感心するのが各キャラクターの色付けと交通整理ぶりである。
アイアンマン、ハルク、ソー、キャップの4大ヒーロー競演に、ブラック・ウィドーとホークアイ、ニック・フューリーも入れればマーベル版「七人の侍」といったところだが、演じている役者の格やキャラ設定の違いの所為で多少の偏りはあるものの、概ね全員に見せ場を割り振り、過不足なく描き切ってるというのが凄いところ。
今後も『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』はじめ、『ジャスティス・リーグ』など他社作品含めてヒーロー大集合の映画は幾つか予定されているけれど、これを凌ぐ作品が果たして作られるだろうか。ただ単にヒーローの頭数を揃えれば良いわけじゃないことは、わが国のヒーロー集合映画を見れば一目瞭然である。
スティーヴ・ロジャースがペギーを回想したり、ソーとコールソンの会話でジェーンに触れられていたり(写真のみの登場)、トニー絡みの短い出番だがペッパー・ポッツが登場したりと、これまでの作品群への配慮も嬉しい。欲を言えばクライマックスバトルにローディが参戦したり、ロス将軍が指揮を執っていたりしたらより楽しくなったのではないかと思わないでもないが、かえってまとまりを欠いてしまっていたかもしれないので、これで良しとしよう。
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