『ファイア by ルブタン』(2012)
2015年 02月 18日
世界中から愛され、多くのセレブな愛好家もいるという、パリの高級ナイトクラブ<クレイジーホース>。
そこで提供されるショーは内容も、ステージに立つダンサーたちも当然ながら超一流。
2012年には初の試みとして、ゲスト・アーティストとしてシューズ・デザイナーのクリスチャン・ルブタンを招いたショーが80日間限定で上演された。
その反響にも関わらずショーの再演はなされなかったが、それに代わって映画版製作というビッグプロジェクトが立ち上がった。
巨大なスタジオにセットを組み、ダンサーへの接写や客席からでは味わえないアングルなどカメラワークの工夫を行い、映画用に再構築して撮影されたのがこの作品で、元々は3D映画として製作されている。
ルブタン自身の<クレイジーホース>への想いや演目の解説、ダンサーたちへのインタビューを盛り込み、光と音を駆使した美しいパフォーマンスの数々。
ストリップショーのドキュメンタリーということで、裸のお姉さんたちが踊っている所謂ライヴ映像なのかと思いきや、そんなこんなで一味違ったものになっていた。
ただダンサーたちの激しい動きや官能的な仕草に圧倒されはするものの、不思議といやらしさは感じさせず、むしろスポーツの記録映像を観ているかのような趣き。
ダンスに興味がなく、単に女性のヌードを見たいという動機だけでは80分が些か長すぎるように感じられるかも知れない。