宮川彬良 Presents『宇宙戦艦ヤマト2199 Concert 2015』
2015年 03月 06日
2/28(13:30~、18:00~)、3/1(16:00~)の両日に亘って舞浜アンフィシアターで行われたコンサート、全3公演に行ってきました。
今回のコンセプトは実際に劇伴の録音に携わったメンバーが生で演奏するということで、総勢50人強のスタジオミュージシャンが勢揃い。
ハープの朝川朋之らベテランもいますし、ソロデビュー後に一時「12人のヴァイオリニスト」のメンバーとしても活躍した松井利世子の名前も。
指揮は勿論、宮川彬良、コンサートマスターは篠崎正嗣、ヴォーカルにYuccaと橋本一子、コーラスに東京混声合唱団が参加しておりますが、それでもフルオーケストラに比べれば小編成ですね。
スクリーンにはアニメーションから抜粋したシーンや演奏風景がライヴで映し出され、合間を桑島法子のナレーションで繋いでいくという流れになっていました。
光と音、両方で楽しめるように考えられているのだと思います。
コンサートは二部構成で、第一部は題して「追憶の航海」編。
「銀河航路 BG」で幕を開け、「無限に広がる大宇宙」、「夕日に眠るヤマト」、「地球を飛び立つヤマト」、「大河ヤマトのテーマ」、「ファースト・コンタクト」、「艦隊集結」、「ガミラス次元潜航艇」、「永遠に讃えよ我が光」、「ブラックタイガー」、「コスモタイガー(Wan・Dah・Bah)」、「ヤマト前進」、「ヤマト渦中へ」、「孤高のデスラー」、「第二バレラス」、「崩れゆく総統府〜希望」、「大志」、「虚空の邂逅」が演奏されました。
「無限に広がる大宇宙」は勿論のことながら、「大河ヤマトのテーマ」でのYuccaのヴォーカルは圧巻で、これが生で聴けたのは得した気分になりましたし、混声合唱団による「永遠に讃えよ我が光」はサントラ以上の厚みです。
ただ「虚空の邂逅」での締めは余韻が残るものの、盛り上がりという点では今一つ。
ここは「大いなる愛(導く魂)」から「地球の緑の丘(旅立ち~帰還、そして明日への希望)」あたりを持ってきて欲しかったところです。
特にせっかく混声合唱団を呼んでいるのですから「明日への希望」をやらない手はなかったかと。
休憩を挟んで最初に演奏されたのは「美しい大海を渡る」。
それから第二部「星巡る方舟」編へと移ります。
こちらは映画用に録られた音楽が中心になりメインテーマとなる「宇宙戦艦ヤマト2199」からスタート。
葉加瀬太郎に代わってヴァイオリンソロを担当するのは篠崎正嗣で、コーラスはYuccaです。
続いて「蛮族襲来」、「ガトランティス襲撃」、「薄鈍色の宇宙」、「シャンブロウ」、「航海日誌」、「ジレルの囁き」、「ガトランティス」、「絵本」、「レーレライ」、「目覚めの時」、「大決戦―ヤマト・ガミラス・ガトランティス―」、「方舟は星の海へと還る」、「わかれ~わかれ―出航―」、そして最後は「Great Harmony~for yamato2199」で締めくくられました。
この中ではパーカッションが炸裂するガトランティス関連の曲が聴き応え有り。
また歌とも囁きともつかぬ不気味さ、妖艶さを醸し出した「ジレルの囁き」における橋本一子のパフォーマンスは、3公演全てが即興だったようで正に一期一会といえる貴重な体験でした。
最後の「Great Harmony」は平原綾香の楽曲ですが、ここではYuccaと橋本一子のツインヴォーカルという、これまた貴重なもの。
そしてアンコールは客席含めて大カラオケ大会!ということで、「真赤なスカーフ」と「銀河航路」、最後は勿論「宇宙戦艦ヤマト」!
皆で熱唱しました。
最初の公演では皆最後まで着席でしたが、2回めの公演時には宮川彬良がスタンダップを誘導。
最初の「真赤なスカーフ」から立ち上がった猛者もいましたが「銀河航路」からワラワラと立ち上がり、「宇宙戦艦ヤマト」では殆どのお客さんが立ったのではないでしょうか。
更に3回め、いわゆる「楽」ではアンコールのアンコールまであり、もう一度「宇宙戦艦ヤマト」を熱唱!!
会場では色々なヤマト仲間にも会えましたし、休憩時間を除けば正味2時間程度の至福の時でありました。
ただもっと長い時間で、もっと音の良いコンサートホールで、とファンの欲にはキリがありません。
パンフレットでは宮川彬良自身の口から「交響組曲宇宙戦艦ヤマト2199」の構想のことが語られていましたが、何とかそれを実現して頂き、今度はフルオーケストラを率いてそれを生で披露して欲しいものですね。
せっかく盛り上がったムーブメント、このまま『宇宙戦艦ヤマト2199』を終わらせてしまいたくはありません。