『電子戦隊デンジマン』
2015年 04月 05日
<タイムボカン>シリーズが1作目の『タイムボカン』じゃなく2作目の『ヤッターマン』をベースにしてるように(?)、<スーパー戦隊>シリーズも実質的1作目の『バトルフィーバーJ』じゃなく、この『電子戦隊デンジマン』がベースになってると言っていいと思う。
そして『バトルフィーバー』では作られなかった劇場用新作も、この『デンジマン』からスタート。そのご祝儀じゃないだろうけど、40分越えの長尺版(といっても実際は中編規模だけど)。これはこの年の春映画『8人ライダーVS銀河王』がきっとウケたからだろうなあ。
夏映画ということもあって、冒頭から水着姿の女性がドンドン登場。お父さん向けのサービスですな。
その中では最初に襲われるビキニの女の子がなかなか可愛いけれど、誰なんだろう?
その後ではデンジマンたち5人も水着姿を披露。桃井あきらのビキニ姿もなかなか良いですねえ、流石にその格好でアクションはやってくれないけど。
お母さん方は代わりに他の4人の肉体美を愉しんでください。
お話はTV版よりもスケールが大きく、宇宙規模の伝奇モノの雰囲気が。このムード、そのまんま後の<宇宙刑事>シリーズに受け継がれてるねえ。というか『デンジマン』(と『サンバルカン』)は、ストレートに『宇宙刑事ギャバン』や『宇宙刑事シャリバン』と地続きの世界といっても違和感少ない。
昨今じゃ<仮面ライダー>も<スーパー戦隊>も<宇宙刑事>も平気で共演してるけど、単に同一画面に並べるんじゃなく、関連付けすることによってお互いの作品の幅が広がるような、そんな共演作を作って欲しいもんだ。
また宇宙を翔るデンジ姫の帆船は『宇宙からのメッセージ』を彷彿とさせるし、そういった金のかかった東映特撮作品をまた観てみたいのお。
ただ上映時間は長いものの、過去の回想的にTVからの流用シーンが多く、水増ししている印象なのが残念。
これならむしろデンジマン誕生秘話とかベーダー一族とデンジ星の因縁話をしっかりと初見のお客さんにもわかるように説明してあげた方が親切だし、映画館で初めて『デンジマン』を観たって子供が、家に帰ってから毎週TV放映を楽しみにするようになるんじゃないかなあと思うんだが。
ところで『VS銀河王』では「美人なお姉さん」設定ながら野暮ったい印象だった舟倉たまきが、こちらのデンジ姫では異星から訪れた神秘的な美女という雰囲気を醸し出している。衣装やメイクのせいか、本人の馴れや演出のせいか、それとも何かきっかけがあったのかねえ。
前回の感想記事はこっち。