『ハリー・ポッターと賢者の石』
2015年 05月 24日
先週テレビで何度目かの放送をしていましたが「どうせカット版だし」とスルー。
しかしあとで自分のTwitterのTLが「ハリー・ポッター」の話題で賑わっていたことに気づいたら、なんだか悔しくなってきちゃったので急遽再見。
それも久方ぶりに吹替えじゃなく字幕スーパーにしてみました。
もうかれこれ15年近く前の作品だし、少しは古臭くなってるかなあと思ったのですが、同時期に作られた『ロード・オブ・ザ・リング』共々まだまだ十分に行けますね。
技術的には今の方がもっと凄い映像を作りだせるでしょうが、どちらも若手や子役中心とはいえ脇に演技派をズラリと揃え、丁寧な作品作りをしていれば色褪せることがないのでしょう。
しかも原作小説から逸脱せず、その魅力を上手く掬い取っています。
またどちらも魔法が出てくるので一括りに「ファンタジー」に分類されがちですが、あちらは英雄叙事詩でこちらは謎解きミステリーの要素が濃いです。
犯人は誰で、どこにある何を狙っているのか、主人公の生い立ちに絡めて少しずつ解き明かされていきますし、ハリーがクィデッチのシーカーに選ばれる件も、ハーマイオニーがガリ勉の優等生なのも、ロンがチェスの名人なのもクライマックスで重要な意味合いを持ってきますが、物語の流れの中できちんと触れられているので唐突感がありません。
その辺りは一見するとアクション物風でありながら、根幹はミステリーである『ダ・ヴィンチ・コード』などとも共通する組み立て方かも知れません。
しかし以前にも書きましたが、クィレルがどうやって罠を突破したのかが良くわからない(フラッフィーだけは解決法が明示されますが)のと、クィレルがヴォルデモードと一体化しているならこの時点でスネイプの真意に気付いていても不思議ではないのに何故最後まで忠誠を疑わなかったのか、が気になりますね。
それに「賢者の石」は「求めていても決して使おうとしない者だけが手に出来る」ということなら、結局ヴォルデモードはどうあがいても手に入れることは出来ないということですし。
まあ聞くだけ野暮なのかも知れませんが。
【ひとりごと】
幼いハリーがダーズリー一家に預けられるシーンから始まるこの映画、次は一気に10年後ですが、この件を観ていて「スター・ウォーズ」のエピソード3と4を連想しちゃいました。
EP3のラストとEP4を直結したような発端、といえば「スター・ウォーズ」ファンにはわかりやすいかな。

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