『ナルニアへの旅~ファンタジー・ツアー・ガイド~』 七会静
2005年 12月 30日
著者は『ハリー・ポッターの魔法ガイドブック』などの著書のある七会静、発行は主婦と生活社です。

また面白いのは、記述が瀬田貞二・訳の翻訳本に準拠していないことで、作品タイトルからして『ナルニア国ものがたり』ではなく『ナルニア年代記』、地名やキャラクター名も瀬田訳は紹介してはいるものの、大半を独自の訳で押し通している点です。
瀬田訳に馴染めないものを感じている自分にとっては、別の解釈があるのは興味深いことですが、ただ誰向けの本なのか、今ひとつ対象が絞り込めない中途半端なものになっているのが残念です。
ディープなマニアは瀬田訳が否定されていることに納得いかないでしょうし、そこそこのファンには、ナルニアの地形、動植物への考察、社会や文化に対する研究等々といった内容が、突っ込みすぎに感じるのではないでしょうか。
どうせなら、もっと単純なガイドブックが欲しいですね。
今日映画館で、予告を観てますます公開が楽しみになってきたところでした。ファンタジー映画の超大作ということを知って、原作を今年の夏に1巻だけ読みました。岩波文庫(廉価版)を読んだのですが、ひらがなが多くて読みづらかったです。
「ナルニア」の世界も面白そうですね。初心者にもわかり易い関連本があれば、欲しいです。
もう少し経てば、映画を絡めた初心者向けの本が色々出るんじゃないかなぁと思っているのですが、どうでしょう?
もしかすると関連本の出版権も岩波書店で独占的に押さえたりしてるのかなぁ。
だとすると望み薄かも・・・。