『さいはての島へ』<ゲド戦記III> ル=グウィン
2005年 12月 31日
といっても、僕が以前読んだことがあるのはこの三部まで。その頃は三部作だったのです。
今では本編五部、プラス外伝の計六冊になっています。これからは読み直しではなく、初挑戦となります。

前二作では少年、あるいは青年だったゲドも、ここでは大賢人と呼ばれる老人と化しております。思わせぶりな態度をとりながら、ろくな活躍もしないこともあって、個人的には三部作中では一番面白みを感じないのですが、その素材を前に、これがデビュー作となる宮崎吾朗監督がどう作り上げていくのか、お手並み拝見というところでしょうか。
ジブリでアニメ化するのであれば、第二部の『こわれた腕環』が最適ではないかと思うのですが、かえって思い入れの度合いの低い第三部のアニメ化ということで、映画に対する点数はかなり甘くなるかもしれません(笑)。
それにしてもこのシリーズ、タイトルに”戦記”という言葉が付けられていることによって、多少なりとも損をしているような気がしてならないのですが。
読んだ方はお分かりのように、このシリーズはゲドという魔法使いの冒険物語と言って良いと思いますが、戦争物の要素は皆無です。アクション・シーンと呼べるようなものも殆どありませんし、物語の主体は肉体面ではなく、精神面に置かれています。RPGのような戦いの場面を期待して読んだ人には肩透かしでしょうし、逆にそれゆえに敬遠している人にはまことに勿体無い話です。
さてさて、今年もいよいよ大晦日。今年も一年、お世話になりました。
昨年同様、今年も年末年始休暇は今日からの4日間だけです。
あっという間に過ぎてしまうでしょうし、ネット環境が整うのは正月休み明けからですので、このブログもサイト本体も、きちんと整備出来るのは来週末の三連休になってしまうかと思いますが、少しずつ更新だけは続けて行きたいと思います。
来年も宜しくお願い致します。良いお年をお迎えください。

『ゲド戦記』(2006)製作国日本 公開情報東宝初公開年月2006/07 ジャンルファンタジー「真の名前」が重要な意味を持ち、太古の言葉が魔法の力を発揮する世界「アースシー」。「アースシー」を舞台に、魔法使いゲドの人生のそれぞれのステージを描く、深い哲学的テーマを...... more
3巻のゲドって、これまでと随分雰囲気変わってますよね〜 口だけ“達者”と言うか…(笑)
未読なのですが、4巻5巻は必ずしもゲドが主役ではないそうなので、いよいよもって<ゲド戦記>というシリーズ名は相応しくないですねぇ。
既にファンの間では原題通りの<アースシー>シリーズとして定着しつつあるのだとか。
私はExcaliburさんとは逆に3巻はけっこう楽しめたので、ジブリ映画の点数は逆に辛くなるかも?
コメントありがとうございました。
そうですか、3巻がお気に入りなんですね(笑)。
なんだかゲドが”ユパ様”か”アルムおんじ”になりそうなのが、ちょっと怖いんですが(苦笑)。
後はアレンが”アシタカ”みたいになっちゃったりして・・・?
冗談はさておき(というか冗談であって欲しいですが)
竜をどう描いてくれるかがポイントになりそうですね。
ポスターだけでは何とも言えませんけれども。
戦記とはいえ戦争は 関係ないのですね。
第三巻、ゲドは老人ですか! このシリーズも全巻読んでしまいたいです。 でも、こちらも、なかなか古本店で見つけられません。。(笑)
それに確かに古書店などでは見かけませんねぇ。
ソフトカバーの<物語コレクション>シリーズというのも出てるんですが、実はこちらの方が値段が高い!
ったく岩波書店は商売が下手!
映画公開を機に、少年少女文庫へでも入れてくれると良いのですが・・・。
で、何故か最近『バーティミアス』が揃ってしまいました(笑)。
こちらも映画化が進行しているようですね。
まだ読み始めるのは当分先になりそうですが。
おっと、その前に『ライラの冒険』だ!

まだ読んでないのですが、4巻5巻は映像には不向きですか。
何となく古くからのファンには評判悪いみたいですねぇ(苦笑)。
しかしイキナリ3巻のストーリー見せられて、初心者は興味持つのかなぁ。
やっぱり最初は1巻か2巻の方が取っ付き易いように思えますが・・・。

『バーティミアス』、映画化!ということで飛びついたんですが(苦笑)、
まだまだ手がつけられません。
他にも『アルテミス・ファウル』とか、『マーリン』、『ライオン・ボーイ』等々、
映画化が予定されている作品は多々ありますね。
どれも読んでみたいんですけれど。