『カジノ・ロワイヤル』
2015年 08月 07日
こちらも年末ですが新作を控えてるのでおさらいを開始。
といっても23本全部見直す時間も気力もないので、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役で登場した21作目以降を見ようと思っとります。
さて、ダニエル=ボンド、如何にも「殺しのライセンス」持ってますという眼光鋭い、ギリギリのところで生きてる感はとっても良いのですが、一方でボンドは育ちの良さ、気品、洒落っ気といったものも持ち合わせて欲しいもの。その点では如何にも余裕がなさそうですよね。
この作品では「00」に昇格したばかりの新人さんだから仕方ないのかも知れませんが、後の作品でもその辺りは変わらずなのが個人的には物足りないです。自分の理想のボンド像はロジャー・ムーアやピアース・ブロスナンだったりするものでね。
また絶賛されてた割にあんまり面白くないという…。
ボンドのお蔭で預かってた金をパーにしちゃったル・シッフルが、自分の身が危険にさらされてるので何とか金を作ろうと一か八かでポーカーの大勝負に出るものの、またもボンドに邪魔されて無一文。
で、何とか金を手に入れようとボンドを拷問する、というお話でいいんですよね。
概ね原作通りとはいえ、スケールがちっちゃいちっちゃい。
ル・シッフルも、ディミトリウスも、マティスも、Mr.ホワイトもみんな自分のこと周囲のことしか考えてない小物ばかり。誰か一人は世界征服くらい企んで欲しいもんです。
バックに大きな組織があるらしいことは匂わせてくれますけど、地味~な展開ではあります。
ま、これがリアリティ重視のダニエル=ボンドの世界観と言ってしまえばそれまでですが、大風呂敷広げたその中で余裕綽々のボンド、が危機一髪を乗り越えるという流れでないと、どうにも「007」を見た気分にはさせてくれないんですが…。
そろそろ7代目ジェームズ・ボンドを登場させ、路線を一新して欲しいんですがねぇ。
<過去記事>
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