『0011ナポレオン・ソロ2』(1983)
2015年 11月 02日
壊滅したはずの悪の組織スラッシュが再び復活! 核爆弾を強奪し、アメリカ政府を脅迫する。
この危機にアンクルは、引退していたナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンを復帰させた!!
ということでTVシリーズ終了から15年ぶりに作られたTVムービー。
アンクルという組織もすっかり様変わりしている上に、歳だ歳だとぼやくソロとイリヤが可笑しい。
主演のロバート・ヴォーンもデヴィッド・マッカラムも撮影当時は50歳前後だと思うが、二人とも身体を張って頑張っている。
彼らの上司ウェーバリー課長は演じていたレオ・G・キャロルが既に亡くなっていたため、劇中でも亡くなった設定になっていて、ローリー卿が指揮を執ることに。
演じるのは同時期に同じスパイ物TVシリーズ『おしゃれ(秘)探偵』に主演していたパトリック・マクニー。この後で『007/美しき獲物たち』にも出演している。
007といえば、KGBに追われるソロを援けるため、アストン・マーチンに乗った白いタキシードに身を包んだ謎の男が登場。
この車のナンバープレートが「JB」で、演じているのは二代目ジェームズ・ボンドだったジョージ・レーゼンビー!
劇中では”J.B”とだけ呼ばれているが(台詞として”Majesty’s Secret Service”という単語が出てくる)、字幕版でも吹替版でも「ジェームズ・ボンド」とされているのは日本独自の改変?
ちなみにこの時期、三代目(現役)ロジャー・ムーアは『007/オクトパシー』に、そして初代ショーン・コネリーは『ネバーセイ・ネバーアゲイン』に出演しており、奇しくも3人のボンド役者がそれぞれのジェームズ・ボンドを演じていたことになる。
お話の方はTVムービーらしいスケールのお話で、本家「007」のような大作映画を期待しなければ肩ひじ張らずに気楽に愉しめる仕上がり。
せっかくのバディ物なのに、ソロとイリヤが一緒に活躍する出番が少ない(ヴォーンとマッカラムの不仲説も取り沙汰されている)のと、悪役が逃亡したままで終わって更なる続編が作られなかったのが残念だ。