『コードネーム U.N.C.L.E.』(2015)
2015年 11月 15日
冷戦の最中、1960年代――核兵器を使って世界を破壊しようと目論むテロ組織の存在を知ったCIAとKGBは、そのカギを握るギャビーという女性を確保するため、恩讐を越えて手を組むことを決断、それぞれナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンを選んで送り込み、コンビを組んで任務を果たすよう命令する。だがスパイとしては超一流ながら、何から何まで対照的な二人の相性は最悪。果たして世界的な危機を彼らは阻止することが出来るのか――?!
60年代に放送され人気を博したTVドラマ『0011ナポレオン・ソロ』のリメイク版。
『宇宙大作戦』『スパイ大作戦』『ミステリーゾーン』『おしゃれ(秘)探偵』『宇宙家族ロビンソン』など往年のTVドラマの続編、あるいはリメイクされた劇場版が作られた際には、慣れ親しんだTVドラマの邦題ではなく原題に近いものに変えられる傾向が多いが、今回も同じ。
しかもそれを前面に押し出した宣伝展開はこれといってされてはいない。今更それが集客に結びつくとは考えていないのだろうか。
オリジナル版の『0011ナポレオン・ソロ』のことは殆ど知らないが、予告編を観ると古き良き時代のスパイ映画の匂いがプンプン。
実際、物語の時代背景も当時と同じ60年代で、安易に現代版としてアップトゥデートしなかったのは評価に値する。アメリカとソ連、二大強国が已むに已まれず共闘せざるを得ない、というシチュエーションが危機感を煽るからだ。
しかし出来上がった作品は期待していたのとは些か違うものになっていた。
『0011ナポレオン・ソロ』の魅力としてよくあげられるのは、ソロとイリヤの掛け合い(日本語版で吹替を担当した矢島正明と野沢那智の軽妙なやり取りもあってのことだろう)なのだが、この作品では出会ったばかりでライバル意識むき出しなのでバディ物としての醍醐味はかなり薄れている。
またオリジナル版のロバート・ヴォーンとデビット・マッカラムはルックスからして好対照だったが、今回のヘンリー・カビルとアーミー・ハマーはどちらもさほど個性的ではないルックスの二枚目で(だからこそヘンリー・カビルは6代目ジェームズ・ボンド役を逃し、現役のスーパーマン役者になったとも言える)、設定ほどキャラクターが描き分けられているようにも感じられなかった。
もっと軽快でコミカルな要素を持った作品だと勝手に期待していただけに鑑賞後は若干の落胆を味わったが、昨今の「007」に欠けていて、是非付け加えて欲しいと望む部分がこちらにはある。
また続編が作られればカビルとハマーのコンビもグンと良くなることだろう。
カビルはトム・クルーズの代役だが、看板シリーズとしてイーサン・ハントを演じ続けているクルーズでは新鮮味に乏しいので、これは代えて正解。
もっとも興行的には微妙らしいので、シリーズ化されるかどうかは不透明らしい…。
【ひとこと】
ヒロインのアリシア・ヴィキャンデルはとってもキュート。日本でもこれから人気が出そう。続編があれば、彼女の続投も(あるいはスピンオフも)熱望。
対する悪女役のエリザベス・デビッキは、もうちょっと色気とか貫禄があれば良かったなあ。
わたしも、主役2人のキャラ設定が弱いなと思いました。
そのせいか、いまいち入り込めなくて…
元々はトムがソロをやるはずだったのですか。知りませんでした。
トムがやったら、また全然違った感じになったでしょうね。
既に「ミッション:インポッシブル」があるトム・クルーズになんでオファーしたのか?
そしてトムもなんでオーケーしたのか、色々と謎です。
結局はスケジュールの都合で降板になっちゃいましたが、実現したらバディムービーじゃなく、ソロが一人で活躍する映画になっていたかも。
まあそれ以前はジョージ・クルーニー主演で動いていた企画だったんですけどね。
それもまた随分と違った作品になったでしょうが。
この手の作品の悪役にしては、イマイチお色気不足かなあという気がしました。





