【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『ロッキー2』(1979)

アポロとロッキーの死斗は、僅差でアポロの判定勝ちで終わった。
アポロからの再戦の申し出も断り、ロッキーは引退を表明する。
CMに投資にと美味い話が次々と転がり込み、新居に新車にアクセサリーを購入と有頂天のロッキーは、エイドリアンと結婚し新生活を始める。ほどなくエイドリアンの妊娠も判明する。
だが満足に台詞も読めないロッキーはCMの撮影に失敗。やっと見つけた仕事も不況の煽りですぐに頸になってしまう。
そんな時、再戦を強く望むアポロは強引な手段でロッキーを挑発する。
一度は現役復帰に反対したミッキーも憤慨し二人は再びトレーニングを開始するが、夫の身を案じるエイドリアンの反対のせいか、ロッキーは今一つ練習に身が入らない。更に心労と過労が重なったエイドリアンは出産と同時に昏睡状態に陥り、ロッキーはひたすら神に祈り続ける。
ようやく快復したエイドリアンにロッキーは「ボクシングを辞めてもいい」というのだが、彼女から返ってきたのは「勝って」の一言。
遂にロッキーはアポロと雌雄を決するべくリングに上った。
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前作のクライマックス、アポロ対ロッキー戦から幕を上げる本作は、観客をいきなり興奮の坩堝に叩き込む。上手い、あるいは狡いオープニングだが、以後のシリーズはこの形を踏襲することになる。
クレジットタイトルを挟んで、今度は試合直後のシーン、ここから実質的な本編が始まるが、前作とのタイムラグは数十分から数時間程度だろうか。完全直結と呼んでも差し支えないスタートだ。

前作のラストでアポロもロッキーも「再試合はしない」と言っていて、これはオープニング部分でもそのまま使われているが、すぐに前言を撤回して再試合を申し込むアポロ。「さっき再試合はしないと言ったじゃないか」と返すロッキー。この辺りは続編を作るにあたっての苦肉の策か。

アポロの再戦の動機は、「八百長だ」とか「勝ったのはロッキーだ」といった試合結果に満足していないファンからの手紙が殺到しチャンピオンとしてのプライドを痛く傷つけられたということで、一方のロッキーは、ボクシングを引退したものの新しい生活には馴染めず、自分の居場所を取り戻すために否応なしに戻らざるを得なくなった、というように物語を運び、両者の激突に必然性を持たせたのは上手い作りだな、と思う。

当然のように今度はロッキーがアポロに勝つが、その試合運びにも工夫が見られ、「ヒットしたから」「商売になるから」といった安易な作りにはなっていない。
アカデミー賞受賞の前作に比べて低く評価されがちな本作ではあるが、正編を補完する続編としてはかなり良く出来ているのではないか。監督2作目であるスタローンの手腕も上々。


by odin2099 | 2015-11-30 23:35 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
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