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『ロッキー4/炎の友情』(1985)

『ロッキー4/炎の友情』(1985)_e0033570_09270841.jpgソ連がプロボクシング協会加入を発表、アマチュア王者ドラコとロッキーとのエキシビジョンマッチを要求する。
この申し出を聞いたアポロはロッキーを説得、自身がリングに上ることを承知させる。
だがドラゴの強烈なパンチにアポロはなすすべもなくリングに沈み、そのまま還らぬ人となってしまう。
哀しみの中ロッキーはドラゴとの対戦を了承し、ロシアの地を踏んだ。

東西冷戦の終結ムードの中、いわば米ソの代理戦争の様相を呈した単純なストーリーが受けたのか、シリーズ最大のヒットとなった4作目。
120分→120分→100分ときて本作の上映時間は92分とシリーズ最短で、二人の男の対決に的を絞って盛り上げる演出も効果的。
『ロッキー4/炎の友情』(1985)_e0033570_09271813.jpgその分ドラマ部分が希薄で(1作目から登場しているアポロの死というエモーショナルな部分はあるが)評価は低いようだ。
また前作までにあった、怪我や年齢的な面で限界に近付いているロッキーの姿はこの作品では一切描かれず、単なるアメリカを代表する国民的ヒーローとしてしか登場しないのにも違和感を覚える。

個人的にもシリーズ最低作だと思っているのだが、ハイテクなトレーニングで作り上げられた”マシーン”のドラゴと、ローテクというか根性論で戦うロッキーという図式は日本人にも受け入れやすいのだろう。これをシリーズ最高傑作に推す友人もいるから受け取り方は人様々。
ドラゴ夫人を演じたブリジッテ・ニールセンとスタローンとの場外での艶聞も話題になったっけ。

『ロッキー4/炎の友情』(1985)_e0033570_09265310.jpg続編の構想を聞かれたスタローンは、次回作でロッキーはアメリカ大統領になる。更にその次では誘拐されたロッキー大統領を救出にランボーが赴く、などと語っていたものだったが、本気でそう考えていたのか単なるリップサービスなのかはわからないものの、ロッキーとランボーの共演、ちょっと観てみたかった。

【ひとこと】
シリーズで唯一この作品だけビル・コンティが音楽を手掛けておらず、お馴染みの「ロッキーのテーマ(Gonna Fiy Now)」が流れない。これもこの作品にノレない理由の一つだ。

【もうひとこと】
サブタイトルの「炎の友情」は現行ソフトでは削除されている。
by odin2099 | 2015-12-13 09:31 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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