『ロッキー4/炎の友情』(1985)
2015年 12月 13日

この申し出を聞いたアポロはロッキーを説得、自身がリングに上ることを承知させる。
だがドラゴの強烈なパンチにアポロはなすすべもなくリングに沈み、そのまま還らぬ人となってしまう。
哀しみの中ロッキーはドラゴとの対戦を了承し、ロシアの地を踏んだ。
東西冷戦の終結ムードの中、いわば米ソの代理戦争の様相を呈した単純なストーリーが受けたのか、シリーズ最大のヒットとなった4作目。
120分→120分→100分ときて本作の上映時間は92分とシリーズ最短で、二人の男の対決に的を絞って盛り上げる演出も効果的。

また前作までにあった、怪我や年齢的な面で限界に近付いているロッキーの姿はこの作品では一切描かれず、単なるアメリカを代表する国民的ヒーローとしてしか登場しないのにも違和感を覚える。
個人的にもシリーズ最低作だと思っているのだが、ハイテクなトレーニングで作り上げられた”マシーン”のドラゴと、ローテクというか根性論で戦うロッキーという図式は日本人にも受け入れやすいのだろう。これをシリーズ最高傑作に推す友人もいるから受け取り方は人様々。
ドラゴ夫人を演じたブリジッテ・ニールセンとスタローンとの場外での艶聞も話題になったっけ。

【ひとこと】
シリーズで唯一この作品だけビル・コンティが音楽を手掛けておらず、お馴染みの「ロッキーのテーマ(Gonna Fiy Now)」が流れない。これもこの作品にノレない理由の一つだ。
【もうひとこと】
サブタイトルの「炎の友情」は現行ソフトでは削除されている。