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『スーパーマンII/冒険篇』<吹替補完版>

WOWOWで放送していたヴァージョンで見ました。
クリストファー・リーブが主演した4本の中ではこれが一番の傑作だと言われておりますが、結構ツッコミどころもいっぱいありますね。

地球の近くにファントムゾーンが漂ってる偶然に、たまたま近くでスーパーマンが核爆弾を爆発させちゃったという偶然、偶然に偶然が重なって3悪人が復活してくるというのが本作の粗筋なんですが、もうちょっと上手く理由付けをして欲しいものです。

『スーパーマンII/冒険篇』<吹替補完版>_e0033570_19585114.jpgせっかくスーパーマンと同等の力を持つ3悪人との対決も、なんだか頭悪いです。
物ぶつけたり、眼から怪光線、口から突風、おまけにろくに組みもしないでどつきあい。
マンガらしいといえばマンガらしいと言えなくもないですが、今だったらこんな緩いアクション描写はパロディやコメディを除けば許されないでしょうね。
それに最後、3悪人はどうなったのでしょう?
氷の中に落下して…それで絶命?

また「二度と戻れない」と言われたのに能力を手放して平凡な人間としての暮らしを選んだカル=エルが、3悪人の出現にあっさりと元に戻るというのも都合が良すぎます。
考え出すとどんどん白けちゃいますねえ。
ま、それでも面白いんですが。

『スーパーマンII/冒険篇』<吹替補完版>_e0033570_20503839.jpgさてこの作品、前作と同時進行で撮影されていたのは有名な話で、どうせヒットするだろうから効率よく続編も作っちゃおうという作戦です。
プロデューサーのサルキンド父子は以前にも同様に「三銃士」と「四銃士」を一緒に撮ったことがありますが、この時は一本分のギャラしか払わずに揉めたんだとか(長くなったから二本に分けたということではなく、最初から二本撮るつもりだったけれど、出演者には一本だと言ってたらしい)。
今回は端から二本を一緒に作るよということで始めたようですが、どういうわけか監督リチャード・ドナーが途中で降板しちゃって、この続編はリチャード・レスターが監督として登板。
これまた最初から監督2人で手分けしてスケジュールを楽に、ではないそうな。

まあ同時製作だったからか前作からのフッテージがかなり流用され、前作のみの出演者もチラホラ拝見出来るのですが、スーパーマンのお父さん=マーロン・ブランドだけは出てきません。
流用っぽいショットもお母さんだけで撮り直してるみたいですが、これは少ない出番でもブランドに多額のギャラを持って行かれちゃうからかしらん。
そういや音楽もジョン・ウィリアムズじゃないのは、やはり製作費を押さえるためなのかなあ(メインテーマのメロディなどはそのまま使われてますけど)。

【ひとりごと】
スーパーマンの能力を失ったクラーク・ケントに、はたしてロイス・レーンは愛を感じるのかな?

【ひとこと】
最後にチンピラをやっつけるのが好き。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/3571350/
by odin2099 | 2016-01-29 20:03 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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