『アリオン』
2016年 03月 15日

徳間書店サイドからすれば『風の谷のナウシカ』に続く大作、しかもアニメーターが執筆した漫画を自ら手掛けてアニメ化という共通項が多く見出せるいわばシリーズの一篇でありながら、その後の扱いには大きく差がついてしまったのは残念。
出来栄えは遜色ないと思うのですが。
原作漫画を知らずに映画を見てその英雄譚に惹かれ、その後で漫画を読むと「あれもない」「これもない」が気になりだしたのですが、そのうちに原作を離れて独立した映画として観直すと、これはこれでしっかりと作られているなと再認識するようになりました。
ギリシャ神話がモティーフということから想像していたのとはまるで違う、骨太な物語の組み立ても斬新だと思います(『タイタンの戦い』や『アルゴ探検隊の大冒険』のような映画かと思っていました)。
神々の物語ではなく、かといって純然たる歴史ものでもなくファンタジー物の要素(”人”ではない、”神”とも違う”ティターン”の存在)を盛り込んだアレンジの妙にも目から鱗の心境でした。
『ナウシカ』そっくりと思った久石譲の音楽も、聴き慣れてくればちょっとした違いがツボ。
『ナウシカ』みたいに頻繁にテレビで放送されていれば、認知度も知名度も上がって今よりもっと評価されていたかもしれませんねえ(というかテレビで放送したことあったっけ?一度くらいは流れたかな)。
【ひとこと】
後藤恭子が歌った主題歌「ペガサスの少女」は当時から大好きなんです。
作曲が林哲司で編曲が萩田光雄という組み合わせも実にオレ得。
<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/8647613/

あと、申し遅れましたが、こちらにはタイタンボーイの検索で伺いました。
オーディン様が疑問に思われた、時期外れの映画版製作の理由は、恐らく当時人気の「ビーバップハイスクール」を正月に続き、春休みも連作した影響(まんがまつり枠の縮小→やむなくお蔵入り作と終了作の再編集版で一応体裁を整えた)だと思うのですが、いかがでしょうか?ちなみに私は「金の鳥」を観たくて新宿東映ホール1に行きましたが、あまり客はいなかった気がします。
長々と失礼致した。
…と思いきや、実は赤の他人ということでしたね(^^;
「金の鳥」はテレビでやったのを見たか、ビデオをレンタルして見たかしたんですが、あまり印象に残ってません。
評判は良かったですが、自分好みの作品ではなかったということで。
そういえばこの時の<まんがまつり>は新宿東映じゃなく新宿東映ホール1(後の新宿東映パラス2でしたっけ)。
穴埋め的な番組だったんでしょうかねえ…。