『マネー・ショート/華麗なる大逆転』(2015)
2016年 03月 18日
マイケル・ルイスのベストセラー『世紀の空売り/世界経済の破綻に賭けた男たち』を、クリスチャン・ベール、スティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットら豪華な配役で映画化。同じくマイケル・ルイスの『マネー・ボール』を映画化した『マネーボール』(ややこしい)をプロデュースし、自ら主演したブラッド・ピットは今回もプロデュースを兼任。
サブプライム・ローンの落とし穴に逸早く気付き大勝負に打って出ようとするトレーダーのマイケル。
そのマイケルの戦略に着目する野心溢れる銀行家のジャレット。
そのジャレットによって危険なゲームに参加させられることになるヘッジファンド・マネージャーのマーク。
同じくマイケルの戦略の斬新さに飛びついた若き投資家のジェイミーとチャーリーは、伝説的な元銀行家ベンを後ろ盾にウォール街へと乗り込んでゆく。
やがて住宅ローンの破綻をきっかけに市場崩壊の兆候が表れる――。
基本はコメディとして作られていますが、ニコニコと笑って見ていられる作品ではないですし、邦題(『華麗なる大逆転』)にあるような爽快感とも無縁です。支払い能力に欠けた人間に平然とローンを組ませる金融機関は、その危険性に気付かず、あるいは絶対に大丈夫だという幻想にしがみついているので、破綻の兆しが見えてきても市場価格は一向に下がりません。
経済の仕組みについてはわかりやすく解説しようという試みがなされていますが、それでもある程度の知識を必要とすることと、登場人物たちが総じてエキセントリックな部分を持ち、口角泡を飛ばして激論するシーンが多いので字幕だとそれを拾いきれていない(誰の発言かもわかりづらい)あたりが難点でしょうか。
こういう作品は是非とも吹替版を作って欲しいものです。
【ひとこと】
徳永英明の歌が流れるのにビックリ?!
色々演出は頑張っていましたが、やはり事前の勉強は必須ですね。
吹き替えだと確かにもう少し雰囲気は伝わると思いますが、
口頭で専門用語を説明されてもちんぷんかんぷんになる恐れが…
確かに「文字」として映し出して貰った方が理解しやすい面はありますね
といって「文字情報」ばっかり映し出されても、映画としては困ってしまいますが…(^^;
これはDVD買って、「日本語吹替」+「字幕スーパー」という組み合わせが一番愉しめるのかなあ???





