『バットマンVSスーパーマン/ジャスティスの誕生』(2016)
2016年 03月 29日

その戦いによって何人もの部下や友人を喪くしたブルース・ウェインも、スーパーマンを危険視する一人。正義を追求するあまり過激な手段を取ることもある<闇の騎士>バットマンの顔を持つ彼は、地球を滅ぼしかねない力を持つスーパーマンを阻止するべく立ち上がる。
またスーパーマン、クラーク・ケントも自らの行動が与える影響力について戸惑いを覚えていた。そしてスーパーマンの存在の是非について、遂に公聴会が開かれることになる。
だがその陰で巨大企業を率いるレックス・ルーサーは、クリプトン人がもたらした未知のテクノロジーに強い関心を寄せ、政府に働きかけ独自の研究を続けていた。果たして彼の真の目的は何か――?
『マン・オブ・スティール』の続編で<DCフィルムズ(DCエクステンディッド・ユニバース)>の第一弾。
今後『スーサイド・スクワッド』、『ワンダーウーマン』、『ジャスティス・リーグPart1』、『ザ・フラッシュ』、『アクアマン』、『シャザム』、『ジャスティス・リーグPart2』、『サイボーグ』、『グリーン・ランタン』と2020年までに年二本のペースでの新作公開が予定されており、他にも「バットマン」の単独作なども噂されている。
ライバルとなるマーベル・コミックの<マーベル・シネマティック・ユニバース>に対抗して、こちらでも複数の作品を連携させて一つの世界を構築しようという試みだ。
『マン・オブ・スティール』の続編ではあるものの、今回の主人公はスーパーマンではなくバットマン。
勿論クラークの恋人ロイス・レインやクラークの養母マーサ・ケント、編集長のペリー・ホワイトらは続投だが、物語の比重はブルースや執事のアルフレッドの方に移っている。
更に謎の美女ダイアナ・プリンスも登場し、物語世界が一気に拡大。「次」への期待を嫌でも掻き立てるものになっている。
ただ最初からバットマンとスーパーマンの対決ありきで、その理由付けも弱い。
そもそも両者の力の差は歴然なのだが、バットマンは武装強化とクリプトナイトで優位に立とうとし、スーパーマンは手加減することでパワーバランスを取ろうとしているのだが、それを上手く画で見せてくれていない。
これはクライマックスのドゥームズデイとの対決における共闘シーンでもそうなのだが、2人が別々の場所で別々の相手と戦っているように見えてしまうのだ。
またバットマンがあの世界でどの程度認知されているのかが不明確なので、せっかくの両者の激突も「世紀の一戦」には見えない。バットマンの活躍が広く喧伝され、スーパーマンを快く思わない人たちがバットマンに期待しているというようなシーンでもあれば別なのだが。
それとも人知れず戦ってきた、一般には知られざる存在なのだろうか。もしくはゴッサムでは有名でもメトロポリスでは無名なのか。
全体的に重苦しいトーンに覆われていることも二大ヒーロー激突というビッグイベントが盛り上がらない一因で、しかもあっけない理由で両者が和解から共闘へと至るのでカタルシスも得られない。
ただその後、突如として参戦してきたワンダーウーマンが場を見事に浚っていくので、映画としてのボルテージは一気にヒートアップするので結果オーライではあるのだ。
そのワンダーウーマン、普段のダイアナの姿の時はさほど魅力的とも思われなかったのだが、アクションシーンとなると俄然輝いて見える。ただワンダーウーマンの能力はスーパーマンに匹敵するほどなので、ここでもバットマンが矮小に映ってしまうという欠点も。
こういったパワーバランスの見せ方はやはり<マーベル・シネマティック・ユニバース>に一日の長があり、特に「アベンジャーズ」であれだけ戦力比のある連中を一堂に会した上で過不足なく出番を割り振った手腕は敬服に値すると改めて思う。
しかしスーパーマン、バットマンとワンダーウーマンとの邂逅、フラッシュ、アクアマン、サイボーグらのさり気ないどころか堂々たる出演宣言、そして衝撃的な結末を経て高まる「次」への期待感。
決して秀作ではないどころかもしかすると壮大なる失敗作なのかも知れないが、<DCフィルムズ>のブリッジとして見事に襷を渡したとは言えるだろう。

前半に出てくるロイス・レイン=エイミー・アダムスの入浴シーンが良かったなぁ…

バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生観ました。[自己満足度 ★★☆☆☆ 2/5] ※ネタバレありの感想ですのでご注意ください。 ... more




原題には「vs」って付いてないから予測は出来たけど、それにして予告編で使われていた「vs」っぽい映像が夢オチシーンだってのはちょっと酷いなぁ。 基本的には面白いアクシ ...... more

そこに愛はあるのかい? いくらDCコミックの焦りが見え隠れするとはいえ、これでは到底マーベルの『アベンジャーズ』には敵わない。ザック・スナイダー監督だからという点を差 ...... more

注・内容、台詞などに触れています。『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』Batman v Superman: Dawn of Justice監督 : ザック・スナイダー脚本 : クリス・テ... more


正義とは 公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/batmanvssuperman 製作総指揮: クリストファー・ノーラン監督: ザック・スナイダー 「300」 「ウォ... more

不朽のヒーロー「スーパーマン」をリブートした「マン・オブ・スティール」の続編で、ヘンリー・カビル演じる主人公のクラーク・ケント=スーパーマンに加え、DCコミックを代表す ...... more

小中学生でアメコミを読み込んだ子供が「バットマンとスーパーマンが戦ったらどっちが勝つかなー」と夢想したその夢を、「くだらないこと言ってんじゃないよ!勉強しなさい!」と一蹴するオカンになるのか、金をかけて一本のゴージャスな作品にする大人になるのか、という所で後者の大人がゴージャスな作品に仕上げたらこうなりましたとさ。っていう具合なので、それ以上でもそれ以下でもない。そしてそのことを批判するつもりはさらさらないので、よろしいのかな、とは思います。それに色んなお楽しみがあった。どっちが勝つかなー、というお...... more

【BATMAN v SUPERMAN: DAWN OF JUSTICE】 2016/03/25公開 アメリカ 152分監督:ザック・スナイダー出演:ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、ジェレミー・アイアンズ...... more

▲ちば拓の『キックオフ』の名シーンを再現中の二人。 五つ星評価で【★★★最良のカットがあるが、話は迷子状態】 ・・・なので、ストーリーを重視する人はあかん状態で、 「 ...... more

映画サイトでも巷でも結構評判が良さそうなので、期待していた私。 もともとバッドマンの闇の部分が、アメコミヒーローの中でも異彩を放っていて好きだったのに。 迫力ある映像、ダークな色調は終始格好良かったけれど・・・・... more

監督:ザック・スナイダー 出演:ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、ジェレミー・アイアンズ、ホリー・ハンター、ガル・ガドット、スクート・マクネイリー、カラン...... more



監督 ザック・スナイダー 主演 ベン・アフレック 2016年 アメリカ映画 151分 アクション 採点★★★ 背負ってる荷物が重過ぎて難儀していたお婆さんの荷物を代わりに背負って目的地まで一緒に行ってあげる。“善悪”で考えればこれは明らかに善ですよねぇ。でも、…... more

基本 スーパーヒーローもので、複数それらが登場した途端にシラけるワタクシ。だからガキのころから映画のウルトラマンはダメ、最近ではアベンジャーズは全て論外! そんな自分なのに、つい引っ掛かってしまった....監督がザック・スナイダーという点で、期待しちゃ...... more

BATMAN v SUPERMAN: DAWN OF JUSTICE 2016年 アメリカ 152分 アクション/SF/アドベンチャー 劇場公開(2016/03/25) 監督: ザック・スナイダー 『マン・オブ・スティール』 製作総指揮: クリストファー・ノーラン 出演: ベン・アフレック:ブルース・ウェイン/バットマン ヘンリー・カヴィル:クラーク・ケント/スーパーマン エイミー・アダムス:ロイス・レイン ジェシー・アイゼンバーグ:レックス・ルーサー ダイアン・レイン:マーサ・ケント ロー...... more

DCの「グリーン・ランタン」と今一つシリーズとして大きくお金を稼げないでいるマーベルの「キャプテン・アメリカ」がトレードされたとして、キャプテン・アメリカの指示通りに動くバットマンやスーパーマン、ワンダー・ウーマンを毛の一本たりとも想像できない(笑)。
スーパーマンは普通に従うと思うけど、このヘンリー・カビル版は結構こじらせてるしなあ
バットマンは更に煩そうだけど、あのトニー・スタークもキャップを認めるようになったことを考えれば、ちゃんと結果を示せば付いてくると思う
ワンダーウーマンは…色々なことに超越してそうだからどうなるのかな? ブラックウィドウの時みたいに良い雰囲気になれるかな