『バットマンVSスーパーマン エピソード0/クロスファイヤー』 マイケル・コッグス
2016年 04月 02日

一方メトロポリスの大惨事の後で犯罪者が大量にゴッサム・シティに流れていることを取材中だったクラーク・ケントは、その過程でイソップ博士に辿り着いていた。ローリーの危機を察知したクラークはその救出に向かう。
「マン・オブ・スティール」の後日談かつ「バットマンVSスーパーマン」の前日譚で、バットマンとスーパーマン初めての共闘となった事件を描いたオリジナルノベル。
もちろん両者が直接顔を合わせる場面はなく、お互いの活躍が結果的に一つの事件の解決に繋がったという展開だ。
ローリーという少年が中心になったジュニア小説ではあるものの、メトロポリスのエイリアン襲撃の一件以来、心に大きな傷を負ったブルース・ウェインや、デイリー・プラネットで働く新米記者クラーク・ケントの奮闘ぶりといった日常生活の描写もふんだん。
ロイス・レインは当然のことながらレックス・ルーサーも登場し、二つの映画の橋渡しもしっかりと行うなど読み応えも十分。
また子ども同士の会話レベルではあっても、「バットマンとスーパーマンが戦ったらどっちが強いんだろう?」という、映画ではバッサリ切り捨てられてしまった素朴な発言もあったりで、来るべき両雄の激突へと期待は高まってゆく。
【ひとこと】
さすがにワンダーウーマンや他のメタヒューマンについて触れる余裕はなかったようで…。