『甲虫王者ムシキング』(2005) & 『超星艦隊セイザーX』(2005) 2本立て
2006年 01月 09日
この”ハッピー・マンデー”というヤツ、連休が取り易くなるのはいいんですが、月曜ばかりお休みになるのもどうかなぁという気がします。月曜日に授業のある先生なんか、気が気じゃないでしょうね。明らかに年間の授業数が減るんですから。
また、個人的には土日の週休二日がほぼ維持されている状況にありますので、たまには金曜から日曜にかけての三連休も欲しいなぁ、なんて思ったりして。
でもそれよりも何よりも、”記念日”というものが毎年毎年コロコロ日にちを変えている、というのが落ち着かなく、あんまり気持ちの良いものには思えません。
そんな中、街には新成人と思しき面々が繰り出しているのですが、「コイツらホントにハタチかよ?」と言いたくなる連中が目立ちます。
かえって「そんなに大人になるのを焦らなくても」とか「もっとコドモで良いんじゃないの?」などと言いたくもなったりするんですが、でも中身はコドモなんだなぁ。バカ騒ぎもほどほどにして「もっとルールやマナーを守れ!」とか「周囲に迷惑かけるんじゃない!」と、ついつい説教たれたくなる局面もしばしば。
「近頃の若いモンは!」とは言いたくないんですが、自分らの頃はもうちょっと節度があったんじゃないかなぁ、なんて考えてしまうのですが、その頃は自分たちもきっとそう言われていたのでしょうね。
まぁそんな偉そうなことを言ってる人間が見るもんじゃないと思いますが(爆)、今日見てきたのは『甲虫王者ムシキング/グレイテストチャンピオンへの道』と『超星艦隊セイザーX/戦え!星の戦士たち』の二本立て。どちらもTVシリーズの劇場公開版です。
『ムシキング』は予備知識ゼロ。勿論人気ゲームが元になってるということくらいは知っていますが、プレイしたこともありませんし、そもそも虫嫌いには辛い作品です。格好良いというよりも、気持ち悪いという方が先に立ってしまいます。
ただ映画の内容は比較的わかりやすく、卑劣な手段を使うライバルを、最後には主人公が友情や親子の絆によって打ち破る、という少年向けとしては正統派のパターンで作られています。
TVシリーズとの関連性はよくわからないのですが、劇場版限定の必殺技とか新アイテムといったパワーアップの要素はなさそうです。
また、この映画限定と思われる悪役が最後に逃げ出しているのは、続編への伏線でしょうか。まだまだ人気はありそうなので、今年の暮あたりに劇場版第2弾が作られるのかも知れません。
一方の『セイザーX』は、『超星神グランセイザー』、『幻星神ジャスティライザー』に続くシリーズ第3弾の映画化ということになります。こちらも殆ど予備知識はナシ。シリーズも『グランセイザー』以外は見たことがありません。
そもそもこの3シリーズの関連性が良くわからないのですが(『ジャスティライザー』には『グランセイザー』のメンバーがゲスト出演したことがあったようですが)、ウリはこの3大ヒーローの集結にあります。12人+3人+3人=18人ものヒーローが並ぶ姿は、確かに壮観ではあります。
ただし素顔で登場するのはセイザーXとジャスティライザーのメンバーだけ。堀口博士役の赤星昇一郎だけが特別出演という感じで、グランセイザーは誰も出てこないのが寂しいですね。これならむしろ出さない方が映画としてはまとまったと思います。
お話の方もサッパリで、色々シリーズへの目配せはあるらしいのですが、知らないとやはり「何それ」という感じになってしまいますね。登場人物が右往左往しているだけで、あとはひたすらドンパチなのは流石に疲れます。
そんな中で面白かったのは、峰岸徹演じるところの国防軍司令官が神宮寺という名前であることと、その司令官自らが乗り込んで指揮を執る迎撃戦艦があの”海底軍艦”轟天号なことです。
ミニチュアは新しく作ったのか、それとも『ゴジラ/FINAL WARS』で使ったものの流用なのかはわかりませんが、出撃シーンにわざわざ伊福部昭作曲のマーチを『海底軍艦』のサントラから流用するくらい力が入っています。
また、最後に登場する巨大怪獣マンモスボスキートは二つ首というデザインですが、その誕生シーンからしてキングギドラへのオマージュがタップリ。このあたりは大森一樹監督が、というよりも川北紘一特技監督が遊んでるというべきでしょうか。
15年ぶりにゴジラもモスラもいないお正月になったわけですが、結局はポスト・ゴジラを模索中なんでしょうね。
ところでこの二本立て、メインは『ムシキング』のような扱いになってますが、上映時間を比べると『ムシキング』が51分で『セイザーX』は70分。メインは『セイザーX』の方なんですが、このあたりは以前の『ハム太郎』と『ゴジラ』二本立ての頃と変ってないのね・・・。
【監督】大森一樹 【出演】高橋良輔/進藤学/三浦涼介/松山まみ/伊坂達也/神埼詩織/井坂俊哉 【公開日】2005/12.17 【製作】日本 【ストーリー】 宇宙海賊から12個の『コ... more
特撮ヒーロー関係の記事もひととおり拝読させていただき、共感するところ大でした。
TVのヒーローものは、映画になるとたいがいツマラなくなるのがファンとしていつも悔しく想います。
テレビ放映の中に、映画にしても充分イケるエピソードがありアクションシーンがあるのに、なぜ?という気持ちです。
オトナの事情と言ってすませてばかりいると今にたいへんなことになるでしょう。
そんな中、過去のものでは、デンジマン、スカイライダー、スーパー1が傑作だったことが今でも忘れられません。
最近の平成ライダーの映画版もほぼおもしろいのですが、おっしゃる「一見さんおことわり」主義は、やはりちょっとモンダイですよね。
エクスカリバー様の文章も拝見させていただき、大変参考になりました。
『ムシキング』はキャラデザインのせいか、名探偵コナンにしか見えなかったり、動画的に観ても見せ場は最後のバイクの1カットくらいと『テレビスペシャル』のレベルであり、劇場版アニメとしては物足りませんでした。
『セイザーX』の方は、ヒーロー勢ぞろい、轟天号などの過去の作品へのオマージュ、高田モンスター軍の出演等、お祭的な意味が大きかったのでしょう。
初期から超星神シリーズを観ているものとしては、殺陣一つとってもかなりまともになったなぁとしみじみさせられました。
確かにストーリの未熟さや、一見さんお断り的な雰囲気は目立ちましたが、個人的には楽しめた作品でした。
あとは、全国ネットでないため『セイザーX』自体の知名度が低かったということでしょうか。やはり仮面ライダーやウルトラマンなどの歴史のあるコンテンツに比べるとその点でかなり不利であると思います。
ポスト・ゴジラにはちょっと難しそうですね。
長文、乱文失礼しました。
最近は以前のような熱意がなくなってきていて、TVシリーズもろくに見ていないのですが、
それでも映画となると不思議とチェックしてしまいます。性、でしょうか(苦笑)。
<まんがまつり>作品では、確かに上映時間が長いせいもあってか、『デンジマン』や『スーパー1』は面白いと思いました。
(『スーパー1』はちょっと前にカキコしてあります。ただ『スカイ』は個人的にはダメでしたね)
TVシリーズを劇場版にするときは、どうも気合が空回りする傾向が強いようですね。
一般客相手なのか、ファンを相手にするのか、どっちつかずでどちらも満足出来ないケースも少なくないように思います。
『ムシキング』は自分も見ていて『コナン』の影がチラつきました(笑)。
ゴジハムもそうだったんですが、超星神との相性は悪そうなので、次があるならカップリングは止めて欲しいですね。
客層、明らかに違ってましたし。
『セイザーX』はそもそも、なんで監督が大森さん?
・・・という違和感が最後まで拭えなかった気がします。
TVシリーズのレギュラー監督の方が、スタッフ・キャストを把握しているだろうに。
対象とする観客層といい、内容といい、凄く中途半端に思えてしまったのが楽しめなかった遠因なのかも。
あのキングギドラかぶれは、やはり監督が大森氏故にゴジラを彷彿としてしまいますね。
自分も平成ゴジラシリーズの中では大森監督が手掛けた『ゴジラvsキングギドラ』は好きですが、その前の『ゴジラvsビオランテ』の方が更に好きですね♪
同感です。
僕も平成シリーズでは『VSビオランテ』が一番好きですし、上手くまとまっていると思います。
『VSキングギドラ』はタイムパラドックスをきちんと処理し切れていないのが気になりますし。
まぁある程度納得ずくでやったようですがね。