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『CGで大解剖!戦国の城』

もう一冊、今年の初めに出ていた筈なのに、最近その存在を知って慌てて買ったお城の本をご紹介。

『CGで大解剖!戦国の城』_e0033570_21500103.jpg今は失われた往時の姿を再現するには、絵で表現するのが基本。中には模型を作って「こうだった」と解説することもあるけれども、その本のためにわざわざ作ることはまずなく、別目的で作られた既存の模型を撮影してお茶を濁してるケースが大半だろうと思う。

そんな中で最近増えてきたのは、絵は絵でもCGを使って再現するパターン。
細部にまでこだわって作られたCGであれば、その臨場感は弥益ばかり。
中には実景にはめ込んで更に臨場感を高めたものもあって、現実に天守や櫓を復元して建てるのが困難なだけに、その説得力は正に「百聞は一見に如かず」。
この本では大坂城、伏見城、岐阜城、安土城、小牧山城、駿府城などなどが往時の姿を取り戻している。

会津若松城のように外観復元された天守や、国宝の彦根城、姫路城などもあって驚かされるが、姫路城なぞは今の姿ではなく、わざわざ黒田如水→羽柴秀吉時代の姿を再現、という凝りよう。
惜しむらくは天守や櫓と言った主だった建物の周りだけに終始してしまっているので、もっとお城の全貌を把握でき、その中にトリップ出来るようなバーチャル感を盛り込んだ「絵」が見たい。
この手の本、もっともっと出して欲しいもんである。

by odin2099 | 2016-06-24 21:50 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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