『インフェルノ』(2016)
2016年 11月 03日
怪我をして運び込まれたようだが、ハーバードのキャンパスに居た筈の自分が何故ここにいるのか、思い出せない。そこへ銃を持った女が乱入してくるが、ラングドンを担当する女医のシエナの機転で難を逃れ、ラングドンは彼女のアパートに身を隠す。
そこで彼は、自分がダンテの「神曲」地獄篇を題材にボッティチェリが描いた「地獄の見取り図」を記録したポインターを持っていることに気付くが、そこに映し出されたのは原画にはないアルファベットが書き込まれたものだった。それは何かの暗号なのか。
アメリカ領事館と連絡を取り、保護を依頼するラングドン。しかし駆け付けたのは怪しげな連中と、病院で襲ってきた女だった。
自分が何を知り、何故、誰に狙われているのか。
その謎を解くべく記憶を探りながら、シエナと一緒に彼女のアパートを逃げ出したラングドンは、やがて数日前に自殺したゾブリストという生化学者の存在を知る。
人口増加が地球を滅ぼすと考えていた彼は、人類を大量殺戮することの出来るウィルスを開発し、ポインターはそれの手掛かりを示しているのではないかと思い至る。
「ダ・ヴィンチ・コード」、「天使と悪魔」に続く<ロバート・ラングドン>シリーズの第3弾。
だが、ダン・ブラウンの原作は「天使と悪魔」、「ダ・ヴィンチ・コード」、「ロスト・シンボル」に続く4作目。原作の発表順と映画化順は一致していないのでややこしい。
今回は初めて原作未読で映画を鑑賞。
聞くところによると原作者の許可を得て、ラストシーンを含め犯人像(?)などかなりの改変箇所があったようだが、上映時間は121分とこれまでになくコンパクト。
予備知識なしだったので、誰が敵で誰が味方か、記憶喪失となったラングドンは一体何を知っているのか等々、最後まで興味深く愉しむことが出来た。
前2作に比べると蘊蓄タップリのミステリー物ではなく、アクション満載のサスペンス物になっているのがシリーズの特色を損なっているようでもあり少々物足りなく感じる部分でもあるけれど、ハリウッドの娯楽大作としては丁度手頃な感じ。
シリーズでは一番ハードルが低いものになっている。
その一方、おそらく原作ファンには改変部分が不満だろうことは想像に難くなく、またその所為か否かは不明なれど本国でも興行成績は芳しくないのだとか。
シチュエーションがシチュエーションだけに致し方ない面もあるものの、トム・ハンクスもだいぶ加齢が気になるようになったし、シリーズもそろそろ潮時か。
ともあれ、落ち着いたら原作小説をきちんと読み、映画との違いをじっくり味わおうと思う。
【ひとりごと】
ヒロインとなるシエナ役のフェリシティ・ジョーンズの顔立ちがメチャ好み。
彼女が主役を演じる来月公開『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が本当に楽しみだ。
作品について: http://cinema.pia.co.jp/title/169049/ ↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。 ・ロバート・ラングドン教授シリーズ 主演:トム・ハンクス 前 2 作『『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』も スケールの大きな背景で、豪華なミステリーを見た! (わりには振り回された…)という印象のシリ...... more
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TBありがとうございます。
先に小説を読んでいたため、映画はモヤモヤしました。
ラングドン役をするには、トム・ハンクスはちょっと歳を取りすぎた気がします。
わざわざのコメント、有難うございます。
このシリーズでは初めて原作未読で映画を観たのですが、原作との差異は後でチェックしまして「そういう風にアレンジしてるのかあ」と思いました。
改心せずに悪者のまま、というキャラがいたのではモヤモヤしますよね(^^;
トム・ハンクスは最初からミスキャストだと思っていましたが、シリーズが続けば愛着が湧いてくるもの。
ただ今回は、冒頭からズタボロ状態だったせいもありますけど、老けたなあというのが正直なところですね。
でもここまで来たらキャスト変更してリブート、というのも違う気がします。
原作シリーズはまだ続くようですし、「ロスト・シンボル」が未映像化ですが、興行成績が思わぬ不振との報道もありますので、シリーズはこれで打ち止めかもしれませんね。
そうでしたか。
本作の原作を読んでいないようですが、読むと映画を見るとその違いが透け透けで醍醐味を失いそうな気もしますが、楽しみ方のひとつですね。