『ベオウルフ』(1998)
2006年 01月 16日
監督はグラハム・ベイカー、1998年の作品です。
文明が衰退して中世化した未来が舞台、ということに惹かれるものがありましたが、実際には中世をきちんとスクリーンに表現する予算もセンスもないため、中途半端な世界設定をしてお茶を濁したような感じを受けました。
主演はクリストファー・ランバート。
黙って立っていると結構格好良いのですが、アクション・シーンになるとちっとも強そうに見えないのが困りもの。『ハイランダー』シリーズでは剣戟などもっと様になっていたはずなんですがねぇ。結局彼もB級どころのアクションスターで終ってしまうのでしょうか。う~ん。
ちなみに彼の声はどうにも締りがない印象があるのですが、吹替版では大塚明夫の重厚な声のおかげで英雄らしさが増しています。
元々の『ベオウルフ』のお話自体も詳しくは知らないのですが、大筋においては原典(の前半部)をなぞっているようです。ただしメリハリのない演出、キレのないアクションは、1時間半の上映時間とはいえかなり辛いものがあります。
救いはヒロイン役のローナ・ミトラが、この手の作品に相応しい魅力を備えていたことでしょうか。
なんでも彼女、ゲーム『トゥームレイダー』の実写映像化版では主人公のララ・クロフトに扮したこともあったとのこと。といっても、映画版のアンジェリーナ・ジョリーほどドギツイ(?)感じではないですが。
『ベオウルフ』といえば、ロバート・ゼメキス監督が『ポーラー・エクスプレス』同様の手法を使ったCGアニメーション作品として製作中ですが、それとは別に”BEOWULF AND GRENDEL”という作品が製作されていて、競作になっていることは以前にも触れましたが、オフィシャル・サイトでは予告編を見ることが出来ます。どうやら完成したようなのですが、はたして日本では見ることが出来るでしょうかねぇ。
ただ、主演が『オペラ座の怪人』のファントム役でブレイクしたジェラルド・バトラーだけに、劇場公開は無理としてもビデオ&DVDでのリリースは期待できそうですが。
これ、とてもとても観たいです!!
ぜひとも、劇場で。
ロケーションがいいと思うのです。家のちっこいTVではなく、スクリーンで観たい映画です。
原作、叙事詩です。岩波文庫であります。サトクリフ作のほうも、読み易くかつしっかり伝わる名作だと思っています。
ついでに申し上げますと、ロバート・バトラーではなく、ジェラルド・バトラーです。悪しからず・・・
私は、ロバートもジェラルドも好きな役者なので、それだけに、笑ってしまいました。失礼しました。
あらら・・・?
ジェラルド・バトラーと(本人は)書いたつもりだったんですけど、
誰とゴッチャになったんだろ・・・。失礼いたしました(汗)。
修正しました。
きちんと劇場で公開してくれると嬉しいですねぇ。
やってくれれば、勿論見に行きます!
岩波文庫は何度か手にとってはみたんですが、どうも読みにくそうで・・・(苦笑)。
岩波文庫って全体的にそうなんですよね。
活字のフォントもサイズも自分には合わないみたい(爆)。
サトクリフ版はあまり見かけないんですけど、あのシリーズ集めたい気もしております。
日本ではジェラルド版の公開はまだ闇の中ですが、DVDでもええから、早くだしてほしいと思います。
決して嫌いじゃないんですけどね、この人。
『ハイランダー』なんか大好きだし(『1』と『2』は)。
脚本と監督のせいだと・・・思いたい!