『長篇怪獣映画 ウルトラマン』
2017年 02月 12日
ということで栄えあるウルトラ作戦第一号、もとい劇場用ウルトラ映画の第一号となったのはこれ。
円谷一が監督したTVの4話分の再編集版だ。
以前にも書いたけど、ファーストエピソードではウルトラマンの出番なし。ウルトラマンはハヤタの乗るビートルと衝突し、ハヤタの命を奪った挙句一心同体となるところまで。
フィルムを無理矢理繋ぎ、ベムラーは科特隊が単独で倒したことになっている。
だから肝心のウルトラマンがなかなか出てこない。
当時の映画館ではヤキモキした子供たちも多かったのでは?
続いて「怪獣無法地帯」多々良島へ。
ここでレッドキングやらチャンドラーやらピグモンやら、怪獣が一挙に出演。
これって当時のゴジラ映画と比べても、かなーり豪華な絵作りな気がする。
しかもベムラーやその後に出てくるゴモラも合わせりゃ、再編集とはいえ登場する怪獣はゴジラ映画に比べても遜色ないと思う。まだ「怪獣総進撃」が作られる前だし。
しかし「ナパームを使う時は一緒だ」と言っときながら、「早くナパームを投げろ!」とハヤタに命じるムラマツキャップって一体…?
三つめのエピソードはゴモラ登場の、「ウルトラマン」唯一の前後編。
一回戦の途中でベーターカプセルを落としてしまい、大慌てのハヤタ隊員。
前のエピソードでもベーターカプセルなくしてるし、意外におっちょこちょいなハヤタ、いやウルトラマン?
大阪城を舞台にしたゴモラとの攻防戦は、これは劇場映画と遜色ないくらい特撮が充実していて、前にも書いたけど「ゴジラの逆襲」よりも迫力がある。
大阪城内のゴモラの進行コースがイマイチわからないのだけれど、誰かまとめた人いないかな。
今度大阪城へ行ったら、そのコースを追体験してみたいんだけど。
ところで続けて見ると、ゴモラのいたジョンスン島って多々良島にソックリだねえ。
怪獣の生息しやすい立地条件なんだろうな。
ということで一本の映画としての構成、まとめ方はイマイチどころかイマニ、イマサンくらいだと思うけれど(余韻もへたくれもなしにブツっと終わっちゃうし)、何よりもTVが終わってすぐの子供たちへのプレゼント、いわばカーテンコールとしてのこの作品、満足度は高かったんだろうな、と思う。
今となっては、よっぽどのマニアじゃなければ無理して見るほどのこともないだろうけど。
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