『ふりむかない男』<アルド・ナリスの事件簿>2 栗本薫
2006年 01月 21日
昨年本編が100巻達成したのに続いて、とうとう外伝も20巻突破!!
・・・ただし、物語の方は一向に完結へと向う気配はありません(笑)。
こりゃマジで200巻行くのかなぁ。
実は昨年、99巻を読んだところで本編を読むのはストップしております。
というのは100巻といっても、物語上はちっとも区切りじゃないし(苦笑)、毎月か隔月か、とにかく立て続けに続巻が出るということだったので、それなら落ち着いたところでまとめて読もう!と思っていたのですが、なかなか区切りがつかないままズルズルと。
来月には106巻も出ちゃうことですし、個人的な<グイン>に対する禁断症状も出始めたので(?)、さすがにそろそろ読み始めないとなぁ、と焦り気味。
ただいきなり本編は・・・と思っているところへ、今月の新刊として外伝が登場。
ということで、先ずはリハビリ兼ねて読みました。

前作は少年アルド・ナリスが主人公でしたが、こちらは晩年(という表現が許されるならば)、国王レムスへの反逆の罪に問われて拷問され、後に釈放されたものの身体が不自由となり、マルガで療養している時のお話となっています。
殆ど寝たきりで退屈しているナリスの元へもたらされた、市井で騒がれている奇怪な噂話。しかしこれが思いもよらぬ大きな事件へと発展し、宰相ヴァレリウスの頼みもあってナリスがその謎に挑んでゆくという、これは典型的な<安楽椅子探偵モノ>の構成になっています。
<グイン・サーガ>ということではかなり異色というか、全く本筋には無関係なお話なのですが、個々のキャラクターが活きている群像劇である<グイン>ならでは、ということでしょう。
正直言ってしまえば取り立てて興味深いストーリーとも言えないのですが、やはりナリスは作品中でも要となるキャラクターだったのだな、と改めてその存在の大きさに気付かされます。
彼が退場した後の本編は、今ひとつ魅力を失っているような・・・。

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ふりむかない男―グイン・サーガ外伝 20作者: 栗本 薫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/01メディア: 文庫 グイン・サーガ外伝20 アルド・ナリスの事件簿 2 「ふりむかない男」です。 パロの巷を恐怖におとしいれた奇怪な事件を大公ナリスの鋭い洞察があばきたててゆく。 栗本薫氏が愛してやまないアルド・ナリスを主人公に描いたアルド・ナリス事件簿の第2弾です。 「安楽椅子探偵」モノといったらよいのでしょうか。 ナリスが寝たきりになった後の話なので、あのわずかの日々の一端...... more

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う~ん、確かにナリスを失った本編は、花を失った感がありますね。
あれだけ賢い人は、本編にはいないですし。
ヴァレリウスもいじってくれる人もいなくなり、ちょっと残念(^^;)
早速でありがとうございます。
最初の頃はアルド・ナリスって嫌いなキャラだったんですが、いつの頃からか一番気になるキャラになりました。
やはり退場後は寂しいですね。
ヴァレリウスも精彩欠いているようだし。
一方いつまで経っても好きになれないのは
イシュトヴァーン!!
・・・ファンの方、ゴメンナサイ(爆)。
「安楽椅子探偵アルド・ナリス」シリーズ化されるものと私は思っています。栗本氏のナリスへの愛情は、着々と書き溜めしているのでは、と予測しております。
ナリスのいない本編が味気なくなってきているので、せめて外伝では活躍させてあげて欲しいかな。
もう本編への登場の望みはないですからね・・・。
ただ、もっと外伝ならではという形でスポットを当てて欲しいキャラはいるんですが・・・。