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『軽井沢夫人』(1982)

主演に大映の清純派スターだった高田美和を迎え、通常のロマンポルノ3本分の予算をつぎ込んだという、<にっかつ創立70周年記念作品>と銘打たれたエロス大作。

『軽井沢夫人』(1982)_e0033570_23181644.jpg夏のアルバイトで軽井沢へやってきた苦学生の青年が、女流階級の夫人と出会い、やがて互いに惹かれて一線を越えてしまう、というミステリータッチを織り込んだラブストーリーで、一見スマートに見えながら実は野心家の青年を五代高之が好演。

財閥の社長夫人であるヒロインを演じた高田美和は、撮影時35くらいだろうか。
凛とした気品があり、かつ脆さもある佇まい、そして白い肌が実に官能的だ。
その夫である財閥の社長を土屋嘉男、カフェのオーナーに根岸明美、とある事件を追う警察官に江原真二郎と脇も豪華で製作陣の力の入れ具合が窺える。

小悪魔的な魅力を振りまき、もう一人のヒロインと呼べる存在の社長の姪を演じていたのは吉川由美。
上流階級という立場を享受し、刹那的な生き方をしながら青年を隷属させようとするものの、やがて共犯関係になり、次第に主従が逆転していく様は見物なのだが、実は吉川由美=根本由美
その一年前には五代高之(2代目バルイーグル/飛羽高之)と『太陽戦隊サンバルカン』で共演していた仲(太陽戦隊の嵐山長官の娘・嵐山美佐役)なので、「飛葉が美佐ちゃんをレイプ?!」などというシーンも出てきてしまうのが、「大きなお友だち」的には困惑すること必至。

ラストが重苦しいので何度も見たいと思う作品ではないのだが、それを補って余りあるほど高田美和の肢体は魅惑的である。


by odin2099 | 2017-07-04 23:19 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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