『すばらしき映画音楽たち』(2016)
2017年 07月 23日
「カリコレ2017」での上映を前にWOWOWで放送してくれたので、そちらで鑑賞。

街中に張り出された映画の宣伝ポスターに自分の名前があると焦りを感じるとか、録音するスタジオによって音楽は変わるだとか、あるいは実際の録音風景に密着しての当事者ならではの発言が興味深い。
モティーフの解説ではハワード・ショアが自作『ロード・オブ・ザ・リング』を例に、その音楽構成について語っているのも貴重だろう。
中でも多くの時間が割かれているのがジョン・ウィリアムズで、『ジョーズ』、『未知との遭遇』、『スター・ウォーズ』、『インディ・ジョーンズ』、『E.T.』、『ジュラシック・パーク』などについてハンス・ジマーが熱く語る姿は印象的だ。
もちろんハンス・ジマーにも時間は割かれていて、『グラディエーター』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』が同業者から絶賛されている。
映画音楽という括りを離れても、一つの映画が『ロッキー』のテーマ曲で幕を開け、その中で『ピンク・パンサー』や『007』、『バットマン』や『アベンジャーズ』、『ハリー・ポッター』、『ブレイブ・ハート』、『トランスフォーマー』、『ファインディング・ニモ』、『カールじいさんと空飛ぶ家』などの名場面を愉しめるなんて贅沢な体験である。
本心を隠してのおしゃべりは楽しいが、音楽は全てをさらけ出すとのハンス・ジマーの言葉は重い。