『マイティ・ソー/バトルロイヤル』(2017)
2017年 11月 05日

そこでソーが出会ったのは行方不明になっていたハルク。何とか彼を説得し、ヴァルキリーの生き残りや同じく追放されていたロキと手を結びサカールを脱出、アスガルドを救うための戦いへ――!
<マーベル・シネマティック・ユニバース>の17作目にして、「マイティ・ソー」シリーズの3作目。
ついでに言うと、今年日本で公開された<MCU>はこれで4本!
直接のシリーズ物・続編じゃないことや、日本での公開時期がずれたこともあったけれど、これは驚異的なハイペース。来年も再来年も3本ずつ予定され、さらに別会社からは「X-MEN」と「スパイダーマン」の関連作も公開予定で、2年間トータルのマーベル印の映画はなんと15本?!
空前のマーベル・バブルはいつ弾けるか?!
今回は全体的にコメディタッチ。
冒頭の囚われのソーがスルトをおちょくる処から、今までの作品群とはかなり異質なテイスト。
オーディン(に化けたロキ)が見せる猿芝居――ソー役がクリスの実兄ルーク・ヘムズワース、ロキはマット・デイモン、そしてオーディンを演じているのがサム・ニールというなんて豪華な無駄遣いーーや、全編に漂うソーとロキ、ソーとバナー(ハルク)という二組の漫才コンビっぷりが大いに笑わせてくれる。
サカールを支配するグランドマスターも濃いし(コレクターの兄、という設定らしい。ジェフ・ゴールドブラムとベニチオ・デル・トロが兄弟かあ)、序盤でチョイ役として出てくるドクター・ストレンジとソーのやり取りも笑えるので、コメディ映画という評価も間違いじゃない。
宇宙が舞台ということもあって、これまでの<MCU>作品の中では「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」正続二篇に近い印象を受けた。
その一方でオーディンが消えていく場面はしんみりとさせてくれるし、ヴォルスタッグ、ファンドラル、ホーガン、いわゆるウォリアーズ・スリーの雑魚っぷりには唖然。これで4人ともシリーズ退場か。
最後には復活してくるかと思ったが、そのまま。
多少抵抗して見せたホーガンはともかく、ヴォルスタッグとファンドラルは瞬殺。シリーズ・レギュラーの扱いとしてはあまりにあっけない。
そういえば今回レディ・シフは不在だったが、ヴァルキリーとキャラが被るから?
また今回ソーは多くのものを失う。
父、友人、ハンマー、そして故郷アスガルド。また自らの右目も失い隻眼の戦士となる。
コメディ映画との先入観を与えられていたので、最後までそのアンバランスさへの違和感は拭いされなかった。

クライマックスバトルではソーがパワーアップし、ハルクやヴァルキリーやロキと上手くチームを組んだせいか、さほど強大な感じはしない。その最後もよく分からず、あれはスルトと相討ち、ということでよいのだろうか?
ハッキリしないだけに、またどこかで再登場、なんて可能性があるのかもしれない。ケイト・ブランシェットが首を縦に振ってくれれば。
よくわからないといえば、ヘイムダルが民を匿っていた場所へヘラが現れた後、ヘラはソーと対峙するのだが、その時ソーは玉座に座ってる。ということは、ここは王宮?
見ていて色々と混乱したので、これはもう一回見に行くしかないのか。
確かに当初はあまり期待しておらず、この作品に続く「ブラックパンサー」同様に「アベンジャーズ/インフィニティウォー」の前座くらいにしか思っていなかったのだが、聞こえてくる好意的な声に段々と期待値を上げられたものの、いざ実際に見終ってみるとさほどの出来とは感じられず、絶賛の嵐に包まれた周囲との温度差、熱意の差を思い知らされてしまったのだが、これはそもそも<MCU>全体への期待値が高すぎたのが遠因なのかも。
パズルのピースの一つとしては十分に愉しめたのは間違いないからだ。
ラストは地球へ向けて脱出したソーに率いられたアスガルドの民たち。その傍らに寄り添うロキは、どうやらアスガルドに保管されていたインフィニティ・ストーンを持ち出したようだが、その前に立ち塞がるのがサノスの宇宙船。早くも新王の船出に暗雲が立ち込めたところで幕。
「ブラックパンサー」を経て、いよいよサノスとの地球を舞台にした一大攻防戦の始まり、ということで今度こそ期待は否でも高まる。
ところで今回吹替キャスト欄に米倉涼子の名前があったが、新録したのか?
名前が大きくなかったところを見ると、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」からの流用?

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今年のMCUはアクションが良かったり感動させられたりとどれもが面白かった印象ですが、本作に関しては一番笑わせられた作品といっても差し支えないかもしれませんね^^;ソーとロキの兄弟漫才も面白かったですし、ソー&ハルクもコンビとしてだとあまり見慣れてなかったので、二人のぐだぐだなやり取りも観てて結構可笑しかったですねw
そういえば最後は謎の宇宙船が出てきましたけど、あれサノスの宇宙船だったんですね。ピーター達ガーディアンズも合流するんでしょうかねぇ?
今回の作品でガーディアンズと合流?と言われてましたけど、お預けになっちゃいましたね。
「インフィニティ・ウォー」ではどうやらサノスと戦って敗れたらしいソーが、ガーディアンズと遭遇するシーンがあるようです。
次の「ブラックパンサー」ではキャップかバッキーの消息がわかるんじゃないかと思いますが、いよいよ大決戦が近付いてきたようでワクワクしてきました。
しかしこの映画、結構湿っぽい話だと思うんですが、みんな「笑った」というコメントばかりなのはちょっと違和感…(^^;

私もこれ好き。
何となくアメコミ映画、泣ける作りだと、ツイッターとかの評判が良くて、笑える作りだと一般観客の評判が良い気がする。