『ジャスティス・リーグ』と『アベンジャーズ』
2017年 12月 26日
前回は吹替版、今回は字幕スーパー版でしたが(もう吹替版上映してなかった)、一度見てお話が頭に入ってるということもあって、より画面に集中出来たように思います。

スーパーマンの能力が特出してるので全体のパワーバランスは悪いのですが、それでもバットマン、ワンダーウーマン、アクアマン、フラッシュ、サイボーグそれぞれ良いキャラしてます。
バットマンは実はあんまりいい場面がないんですが、素顔のブルース・ウェインの時はチームのまとめ役、引っ張り役のみならず、映画全体の水先案内人としての務めは立派に果たしていますし、やっぱり光っているのはワンダーウーマン。
素顔のダイアナの時は髪型からしてあんまり好きになれないんですけど、ワンダーウーマンとなると俄然輝きます。見惚れてしまいます。ダイアナの時の衣装でも、例えばサイボーグと対面する際のパンツ姿。キュッと上がったヒップがカッコいいのなんのって。このショットだけでも何度も繰り返し見たくなります。
まあ欠点としてはお話の、というかヴィランの弱さ。
ステッペンウルフやパラデーモンの威勢が良いのは最初だけ。最後は腰砕けに終わってしまいますし、何といってもマザーボックスの設定がチンプンカンプン。
2時間というコンパクトさは買いますが、次回作はヒーロー大集合に相応しい盛り上がりを期待したいところです。
しかし、本国ではやはり失敗作の烙印を押されそうな状況のようですし、日本じゃお客さんがあんまり入っていないようで…。アメコミ映画は当たらない、という言葉が久々に蘇りつつあります。

比べてみたくなって、その後で「アベンジャーズ」を再観賞。
ただしお手軽に見たかったので、2015/6/26に放送された「金ロー」版で。
元の映画も面白いんですが、この時の編集は本当に凄いんですよね。140分強の作品を90分強に短縮して、それでも見せ場は損なっていないのですから。
この時の放送で初めて「アベンジャーズ」を、<MCU>を見た、という人でも、どうにかついていけるんじゃないかな、と思えるほどです。

「ジャスティス・リーグ」は「マン・オブ・スティール」から始まる<DCFU>の5本目、「アベンジャーズ」は「アイアンマン」から始まる<MCU>の6本目ですから条件としては概ね同じ。
しかし一本一本でキャラクターをじっくり描き、満を持して集結させた「アベンジャーズ」と違い、ストーリーの連続性はあるものの、キャラクターの集合とお披露目を兼ねた「ジャスティス・リーグ」ではワクワク感が足りませんし、遊びの部分も少なくなります。
<DCFU>は当然<MCU>を研究して戦略を立て、二番煎じにならない工夫を凝らしたことと思いますが、今までのところその方法は必ずしも成功してるとは言い難いようです。
現在17本目まで公開されている<MCU>は、2020年公開の22本目で一区切り。
しかしその後も年に2~3本ペースで五年後十年後を睨んだスケジュールを組んでいるようですが、対する<DCFU>は企画だけは10本前後持ち上がっているものの、どこまで決まっているのか、どの順番に作られるのかも定かではないのが現状です。
2018年に<MCU>は「ブラックパンサー」、「アベンジャーズ/インフィニティウォー」、「アントマン2」の3本が公開予定ですが、<DCFU>は「アクアマン」のみ。
DCとマーベルには良きライバル同士として映画界を盛り上げて行って欲しいのですが、このままだと大きく水を開けられてしまいかねないのが何とも淋しいところです。
