『仮面ライダーV3対デストロン怪人』
2018年 01月 16日
3人ライダーの共演、マジンガーとデビルマンの共闘は、当時の子どもたちにとって最高の組み合わせですね。
リアルタイム世代なのに残念乍ら乗り遅れましたが…。

1号、2号、V3と仮面ライダーが3人、対するデストロンは劇場版オンリーの新怪人タイホウバッファローに再生怪人軍団とキャラクター面も充実。
そして全編を貫く爆発!爆発!爆発!
…これは劇場版ならではの予算なんでしょうかねえ。今じゃ凡そ撮影許可が下りそうもない場所での大迫力シーンが満載。
また映画初主演(だよね?)となる宮内洋のヒーロー演技も抜群。
まだ「ぶいすりあ!」ではなく普通に「ぶいすり~!」と叫んでいるものの、独特の見栄のきり方、タメの作り方、やられの美学、といったものは既に完成されています。
この人の場合はやはりアクションじゃなくて殺陣と言った方が良いでしょうね。
今のヒーローのアクションは速さやキレ、アクロバティックな動きが「凄い」と評され、また求められてるんだと思いますが、この頃は緩急をつけた、舞踊のような動きが求められていたように思えます。
「凄い」アクションではなく、問答無用に「格好良い」アクション、それがこの人の持ち味ですね。
通常のTV1エピソードよりも長めの尺で、見応えも十分の娯楽作品ですが、幾つか気になる点も。
まずせっかくのダブルライダーの登場ですが、素顔の出番はなし。
声は藤岡弘と佐々木剛が務めていますのでオリジナルのイメージは引き継がれてますが、チラっとでも素顔で出て変身シーンを披露してくれていれば…。
またこのダブルライダー登場シーンがあまりにもあっさりしすぎなのも勿体ないです。V3の危機に華々しく、颯爽と出てきて欲しかったですねえ。
デストロンの、というよりドクトルGの無策、無能ぶりも気になります。
怪人軍団がライダーを圧倒しているように見える局面で、事を焦ってタイホウバッファローに一斉射撃を求める始末。
さすがにタイホウバッファローも「味方を巻き添えにする」と難色を示しますが、お構いなし。結果的に怪人軍団は全滅、ライダーは無傷の為体。その挙句に「不甲斐ない怪人軍団め」と毒づいてるのですから処置なしです。
最後は捨て鉢になったタイホウバッファローが無駄死に。あ~あ。
そもそもデストロンはサタンニウムが隠された場所を目指していた筈なのに、結局ライダーと戦って負けて終わり。おーい、サタンニウムはどこ行ったの?
別にライダーに奪われたワケでもなさそうなんですが、あっさりと四国占領作戦を諦めるのでありました。
このあたりが当時の限界と言えば言えるのですが…。
<過去記事>
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