『宇宙海賊キャプテンハーロック/アルカディア号の謎』
2018年 01月 22日

要はポスト「マジンガー」探しの一貫。ロボットアニメの代替品。
「ハーロック」がロボットアニメ?と今の人は訝しむかもしれないけれど、当時の感覚からするとあり得なくはない。SFメカアクションは「ロボットアニメの親戚」くらいの認識だったと思う。
元々「ハーロック」と「ダンガードA」の共演作品が検討されていたということらしいけれど、これなんか「マジンガーZ対デビルマン」とか「グレートマジンガー対ゲッターロボ」の紛れもない延長戦上にあるからこその企画。
「宇宙戦艦ヤマト」劇場版の大ヒットで、子供向けの「TVまんが」からヤングアダルト向けの「アニメーション」というジャンルが生まれたけれど、この時期はまだまだ過渡期で、渦中にいたファンは敏感にその違いを感じ取っていたけれど、送り手側はどの程度その違いをわかっていたのだろうか。
「ダンガードA」も「ハーロック」も、ついでに言うと「SF西遊記スタージンガー」も結局は<まんがまつり>の柱にはなれなかった。
次に<まんがまつり>の柱になったのは「キン肉マン」、明らかに観客層に違いがある。

同時期の「サイボーグ009」では<まんがまつり>版を作ろうという動きはなかったようなので、どうやら送り手側も「何かが違う」ということには気付いていたのだろう。
ところでこの作品がTVの1エピソード、プラス新作になった理由はなんだろう?
新作を作るスケジュール的余裕がなかった、スタッフ側に劇場版を作る意図がなかったが営業から押し切られた、ダンガードAとの共演作が流れて仕切り直しの時間がなかったetcetc。
その答えも、作品に対する、受け手側に対する、送り手・作り手側の認識の違い、温度差にあるような気がする。
<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/2787157/
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