『マジンガーZ対暗黒大将軍』(1974)
2006年 02月 05日
『マジンガーZ』から『グレートマジンガー』へ、そのシリーズの移行を鮮やかに描いてみせたのが本作なのである。
ドクターヘルを倒して平和が訪れたと思ったのも束の間、突如ミケーネの暗黒大将軍率いる戦闘獣七つの軍団が世界各地を攻撃するという事件が起きる。
日本ではマジンガーZがこれに立ち向かって何とか壊滅を食い止めたものの、この戦いでZは大きなダメージを受けてしまう。
そんな中で再び出現した戦闘獣軍団に対し、傷つきながらも、満身創痍のZと共に最後まで戦おうとする兜甲児の姿には涙を禁じえない。
一方、今正に崩れ落ちんとする”鉄の城”マジンガーZを救うべく、颯爽と登場するグレート・マジンガーの圧倒的な強さ。新ヒーローの魅力をこれほど強く印象付けた例は、そう多くはないはずだ(これが枷となって、後にシリーズになったグレートは人気面でも作品面でも苦戦することになる。最初のインパクトが強すぎたのだ)。
また、単にロボット同士の激突を描くだけでなく、短い時間の中で甲児と弓さやか、ボス、甲児の弟シローなど、登場人物もきちんと描かれているのは奇跡に近い。
勿論ロボットアニメとしての見せ場は充分あるし、渡辺宙明の音楽も光っている。
この作品をロボットアニメの最高傑作に推す人も多いようだが、同感だ。
ところで作品を見た方の中には気づいた人もいるだろうが、この作品ではTV版の主題歌である「マジンガーZ」が一度も流れないのだ。
これは『対デビルマン』も同様で、どちらも主題歌扱いなのは「空飛ぶマジンガーZ」。
そして劇中には「Zのテーマ」、「マジンガーわがマシン」、「わが友マジンガーZ」と歌モノは結構使われているのに、肝心の主題歌はメロディーすら使われていない。
TVとは別物という決意の表れなのかも知れないが、ちょっと不思議・・・。
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久々に再見したので、コメントさせていただきます。(笑)
マジンガーZがボロボロになるのが忍びないくらいで、再見するのに手間取りました。
どこまでグレートが強いのか!という感じですね。
ライダーと戦隊ものの映画に比べると尋常じゃない強さですよ。(爆)
甲児の心の強さが感じられる作品ですね。(当時は、そんなこと感じてなかったでしょうが・・・年のせいかな!?)
惜しむらくは甲児とさやかのキスシーンがカットされたこと・・・。
最後の出撃シーンの前に用意されていたそうですが、演出家の判断でシナリオから削除しちゃったのだとか。確か桜多吾作のコミカライズ版では残されていたと思いますけど、残しておいて欲しかったなあ。子供心にも当時、ここでキスするもんだと思ってましたもん(笑)。
反面、TV版『マジンガーZ』の最終回と『グレートマジンガー』第1話の記憶が全然ありません。どちらも見ていた筈なのに、この映画版のインパクトが強すぎたんでしょうね。
またこれ以降の劇場版マジンガーシリーズも、イマイチといえばイマイチなんだよな。
あ、『宇宙円盤大戦争』と『決戦!大海獣』は評価してるんですが。