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『宇宙戦艦ヤマト2199 第一章/遥かなる旅立ち』

「宇宙戦艦ヤマト2202/愛の戦士たち」が折り返し点を迎えたので、ここらで新「宇宙戦艦ヤマト」の振り返り。
何となく自分の中で盛り上がらない「宇宙戦艦ヤマト」熱を今一度。
せっかくなので(?)ソフト版ではなく、WOWOWオンエアーの劇場公開版をば。

『宇宙戦艦ヤマト2199 第一章/遥かなる旅立ち』_e0033570_21094517.jpgこの第一章は1話と2話で、旧作の1~3話にあたる。
新規登場のキャラクターは少なめで、カット割り、台詞、効果音、BGMなども含め、かなり旧作を忠実にトレース。導入部としては妥当なところだろう。
あまりにも変えてしまえば旧作ファンからの反発を招くし、かといって旧作まんまでは新しい観客にアピールするには弱い。どっちつかずという批判の声もあるだろうけれど、落としどころとしては悪くない。
実際自分も、製作が発表され、情報が少しずつ公開されていく段階ではどちらかというとこのリメイクを批判的に捉えていたけれど、第1話を試写会で見て、そして全編を劇場公開で見て、やっと「ついて行こう」という気になったのだから。

ところで気になる点が幾つか。
ガミラスの攻撃によってヤマトのリーダー候補が全滅したと台詞にあるが、退役間近の徳川は本来は乗り込む予定ではなかったのか。
副長兼務の真田はたまたま司令部にいたから難を逃れたのか、それとも繰り上げだったのか。
それに古代守の後任として弟の進が抜擢されたが、メ号作戦に参加した時点で守が帰還できない可能性は考慮されていたはず。ということは進の前の候補者もリーダー候補として集められていて、そこで死んだのか。また古代進の抜擢だが、そこに沖田の私情が挟む余地はなかったのか。

進も進で、格納庫での加藤とのやり取り。
「おとしまえはつけさせてもらいます」、「その心配はない」はどういう自信から来た発言なのか。
それとも戦術長を辞退することを前提の発言だったのだろうか。
まあ加藤にしろ南部にしろ、あんまりドロドロしたドラマに繋がらなかったから、あんまり気にしちゃいけないのだろうけど。

気になると言えば古代守の言動も気になっていて、自分がヤマト乗組員として選ばれていたことは知らなかったまでも、地球艦隊が全滅してしまうから「自分も生き残る」という選択肢はなかったものか。
自分が楯にならなければ沖田艦すら地球へ帰還の目途が立たない、という判断なのか。
あの会話の流れが、単純にガミラスに一矢報いたい、という旧作における古代守の行動と違うので、何となくモヤモヤが残って仕方がない。
しかも旧作のような生存エンドではないだけに。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/17718641/
http://odin2099.exblog.jp/18105656/
http://odin2099.exblog.jp/20005272/
http://odin2099.exblog.jp/21892192/



by odin2099 | 2018-02-05 21:10 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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