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『マン・オブ・スティール』

<DCフィルム・ユニバース>(で、いいのかな?)の第一弾。
ここのところ<MCU>をずっと追いかけてるけど、ちょっと浮気。

この映画、いきなり出産シーンから始まるが、お茶の間には相応しくないと判断されたのか、過去2回の地上波放送の際には何れもカット。
まあ純粋に放送枠の関係だろうが。

『マン・オブ・スティール』_e0033570_23151643.jpgクリストファー・リーブ版「スーパーマン」に比べると比重が大きいのが、クラーク・ケント/カル=エルの二人の父親の存在。クリプトン脱出時や地球到着後の幼少期のエピソードにしばしば登場し、クラークの成人後にも回想シーンに現れ、はたまたコンピューターの一部となって彼を導く。
また母親との結びつきも強く描かれ、ともすればクラークが過保護で脆弱に映りかねないのだが、そうはならないのはヘンリー・カビルの落ち着いた演技と存在感故だろう。

クリストファー・リーブが朴訥で純粋な、少年がそのまま大人になったかのようなピュアなクラーク・ケント像を作り上げていたのとは対照的に、ヘンリー・カビルは周囲から拒絶されたり軽く見られたりといった逆境から跳ね上がった精悍な男を演じているからだ。

その結果、皆が求めるスーパーマン像とは多少かけ離れて見えてしまっているのは計算の内だろうが、作品全体が暗く重々しいトーンに貫かれてしまったのも想定内だったのだろうか。それとも誤算だったのだろうか。
この作品に続く<DCFU>作品は何れも内容的にも興行的にも苦戦が続いているようだが、この作品で既にボタンは掛け違っていたのかもしれない。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/21004378/
https://odin2099.exblog.jp/24237421/
https://odin2099.exblog.jp/25899908/




by odin2099 | 2018-03-06 23:21 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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