** ネタバレ注意! **紆余曲折あってようやく実現した
『パシフィック・リム』の続編で、あの戦いから10年後が舞台。

主人公のジェイクは脱走したストームトゥルーパー、じゃないペントコスト司令官の息子。
色々あってドロップアウトしていた関係で前作時は不在。
前作のヒロイン森マコがジェイクの”姉”として出てくるものの、この家族関係、唐突な感は否めない。
ジェイクの相棒としてスコット・イーストウッドが演じるネイトというキャラが出てくるけど、これが前作の主人公ローリーだったらもうちょっと流れが自然だったんだろうけど、ローリー役のチャーリー・ハナムがスケジュールの都合で降板したから、これまた無理矢理接ぎ木した感がありあり。
しかも森マコはあっさりと殺されちゃうし、ノベライズによると既にローリーも病死してる設定なんだとか。
前作からは他にニュートン・ガイズラーとハーマン・ゴットリーブの二人も再登場してくるし、結構出番も多くてある意味では大活躍するものの、ニュートンに関してはまさかまさかの闇落ち!ラスボス!
新体制になり、物語上も世代交代を狙ったんだろうけど、なんか前作キャラに対して冷たい印象が残る。
一応の新ヒロインは、ジャンクパーツを盗んで自前のイェーガーを組み立てちゃう15歳の少女アマーラ。
演じてるケイリー・スピーニーは実年齢は20歳だけど、ティーンエイジャー役に違和感なし。
彼女とジェイクの、いわばアウトローコンビが最終的に大活躍というパターンも王道展開と言えるだろう。

しかしKAIJU映画と言いつつ、実はなかなか怪獣が登場しない。
無人機イェーガーの導入、配備と謎のイェーガーの出現、更には無人機イェーガーの暴走は、怪獣映画よりもロボットアニメからの影響が大。
『パトレイバー』か『エヴェンゲリオン』か、はたまたブラックオックスか?
そういやクライマックスバトルの舞台となる、言われてもよくわからない東京の風景の中にはしっかりとユニコーンガンダムの立像が。
ちゃんとサンライズの許可は得てるようだけど、そこまでして出したかったのかねえ。
その中国人ばっかり逃げ惑ってるような気がする東京からは富士山がでっかく見え、怪獣たちの目的地はどうやら富士山らしい。
しかも割と短時間で行ける距離らしい。
…おいおい。
その最終決戦で大活躍して、美味しいところを持って行っちゃうのが無人機イェーガーを開発した大企業のオーナー、リーウェン・シャオ。
作劇上は悪役ポジションにいた筈なのに、最後はちゃっかり”正義の味方”。
美人は得だよなあ。
彼女にはレジェンダリーの大株主である中国系企業のお偉いさんの愛人で、ゴリ押しのキャスティングとかいう噂もあるけれどねえ。
前作に比べると軽いノリで愉しめる娯楽作といったところだけど、色々な面で雑。
設定やシチュエーション、キャラクター配置その他もろもろ。
新田真剣佑が出てるってことで日本じゃ大きく扱われているイェーガーのパイロット候補生たちも、結局は各人の色が出せず誰だ誰やら。
最終決戦ではお約束通り員数集めで駆り出されるものの、誰がどの機体に乗り、誰が生き残って誰が死んだのかも判然としない有様。
いがみ合いの中から友情が育まれていく過程がしっかりと描かれていれば燃える展開もあろうに。
ラストは「今度はこっちから乗り込んでいくぞ」と地球人サイドからの宣戦布告。
第三弾の構想や、その先にゴジラやキングコングらの<モンスターバース>との融合も視野に入れてるようだけど、はたして実現なるか。
監督の怪獣愛、ロボットアニメ愛は伝わっては来るものの、もうちょっと映画としての体裁には拘って欲しかったかな。