2050年、地球はキルギス星人の侵略を受け、人類は絶滅の危機に瀕していた。
春日兄妹の次男・光二、次女・はるか、三男・光三の三人は長男・光一、長女・ひとみによって過去へと送られる。
2018年、ボクサーの紅健は突如現れたチグリス星人に殺されそうになるが、春日兄妹に助けられる。
彼らは2013年の世界へとタイムスリップし、ロボット工学の権威である紅健一郎と接触。
地球侵略を食い止めるべく巨大ロボットの建造を依頼していたのだ。
その健一郎が巨大ロボット”レッドバロン”の操縦者に選んだのが弟・健だったのである。
だがそこへも侵略者の魔の手が。
光二はシルバースーツを身に纏い時間を稼ぎ、健ははるか、光三と共にレッドバロンで脱出するが、健一郎は敵の手に落ちてしまう…。
二、三年前から宣弘社製作のヒーロー『シルバー仮面』『アイアンキング』『レッドバロン』をまとめたリメイク作品の企画があるとの情報が流れていたが、結局『アイアンキング』はオミットし『シルバー仮面』と『レッドバロン』に絞って組み立てられたのがこの作品。
脚本・監督・プロデューサーは岡部淳也、出演は大東駿介(春日光二)、
渡部秀(紅健)、
山本千尋(春日はるか)、タモト清嵐(春日光三)、春日光一(春日光一)、
壇蜜(春日ひとみ)、松崎悠希(ボーグ)、藤田富(シュウ)、泉谷しげる(トレーナー)、寺脇康文(静弦太郎)、吉沢悠(紅健一郎)ら。
『パシフィック・リム』や『トランスフォーマー』に比べれば明らかに低予算ではあるが、ヒーローロボットと敵ロボットのバトルにおける巨大感や外連味の表現は、やはり日本に一日の長あり。
ハリウッド製のロボット物にはなかなか満足出来なかったものがこの作品にはある。
勿論ストーリーの組み立てやキャラクターの設計、あるいは「オリジナルに十分にリスペクトした」と言いながらも魅力を損ねている新デザインなど、トータルで満足したとはお世辞にも言えないが、ともあれこういった作品が作られ続ける環境の整備が急務。
そういった意味では是非とも劇場で見たかったのだが、4DXという自分にとって望ましからざる上映形態だったり、上映スケジュールが合わなかったりで見逃してしまったのは残念だった。
ラストに突然光一とひとみの前に現れ、「シラヌイが攻めてきた」と語る静弦太郎。
外に出た三人が見たのは赤い巨大ヒーローの後ろ姿。
そして「To Be Continued」の文字。
これは続編を期待するなと言っても無理だろう。
現時点では何も決まってはいないようだが。
勿論この赤いヒーロー、脚本には『
アイアンキング』と明記されているのだ。