正伝にスピンオフ、全て合わせると通算で6本目の<X-MEN>映画。
<X-MEN>のお話はウルヴァリンに始まりウルヴァリンに終わる、といいたいところだが、実は物語はこの後も続く。
本作の舞台の大半は日本。
ちゃんと日本でもロケを行っているが、出てくるのが日本人に見えない日本人ばかりで興醒め。
いや、このトンデモ日本を愉しむのが”通”というものだろう。
またTAO、福島リラ、ハル・ヤマノウチといったれっきとした日本人(日本出身)の俳優も出ているが、何れも日本人からすると違和感のあるルックスばかり。
しかしそれも割り切って愉しむべき。
そんな中、デューク真田こと真田広之は流石の存在感を見せるが、初登場のシーンから終始”悪役”扱いで、深みはまるでない役どころ。
俳優としての扱いは低くはないが、劇中のキャラクター描写はかなり薄いのが残念。
単純に「一見善い人、実は悪い人」でも底が浅すぎるが、もう少し捻りが欲しいところだが、贅沢は言えないだろう。
20年ぐらい前だったら、ケイリー=ヒロユキ・タガワあたりが演じていたかもしれない。
本編終了後のポストクレジットシーン、何故か「二年後」と出てウルヴァリンの前にマグニートーとプロフェッサーXが現れる。
マグニートーは『X-MEN/ファイナルデシジョン』の中で能力を失ったはずだし、プロフェッサーXも同じく命を落としたはずだが、その二人の復活劇及び宿敵同士が共闘に至った経緯には何の説明もなく、未曾有の危機が訪れたので君の力が必要だ、とだけ告げて終わる。
ちょっと<マーベル・シネマティック・ユニバース>を彷彿とさせる終わり方で些か違和感を覚えるが、次回作への興味は駆り立てられる。
今回はウルヴァリンの呪縛としてイメージシーンにジーン・グレイが度々登場してくるが、ファムケ・ヤンセンが更に年齢を感じさせるようになってしまったのが哀しい。
<過去記事>
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