『ウルトラマン』全39話の中から第15話「
恐怖の宇宙線」、22話「
地上破壊工作」、23話「
故郷は地球」、34話「
空の贈り物」、35話「
怪獣墓場」の5本を繋いだオムニバス映画。
俗に第三次と呼ばれるウルトラブームのトップを切って、春休みに公開されて大ヒット!

毎度書いてることだけれど、ブームに乗っかった映画の第一弾が、何故変化球とも言える実相寺監督作品のセレクトだったのかは謎。
この中で派手に暴れる怪獣はテレスドンぐらいだし、それでもウルトラマンはスペシウム光線を撃たない。
この後に製作・公開された
『ウルトラマン/怪獣大決戦』はレッドキング、バルタン星人、ゴモラ…と人気怪獣目白押しなのに…。
第三次ブームは子供たちから自発的に巻き起こったワケではなく、第一次ブームをリアルタイムで体感した世代が送り手側に回り、主にマニア層をターゲットに仕掛けたものだから、というのが持論なんだけど、強ち間違いじゃないと思ってる。
だからマニア受けする実相寺セレクトだったんじゃないのかね。
実相寺監督作品は全部で6本あるけれど、上映時間の関係からかガマクジラのエピソードがオミット。
更に各エピソードも短縮編集されているものの、新録のナレーション処理のお蔭もあって各話の繋ぎも比較的スムーズ。
元のお話の面白さもあるが、映画としての完成度も決して悪くはない。
もう一度くらい劇場のおっきなスクリーンで観たいもんだが…。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/2824086/