劇場の幕が開き、スタンダードサイズのスクリーンにはデイリープラネットを紹介するニュース映像。
そこからテロップが飛び出してワイドスクリーン一杯に広がり、そして映し出される『スーパーマン』のタイトル。
このオープニングは好き。
観客を物語世界へ一気に誘う効果がある。

日本では公開が半年遅れの79年の夏になったので、前年78年の夏に(これまた一年遅れで)公開された
『スター・ウォーズ』に次ぐSF超大作、という印象が強い。
『スーパーマン』はワーナー・ブラザースの作品なので、『スター・ウォーズ』を送り出した20世紀FOXにしてみれば、ポスト『スター・ウォーズ』は同じ79年夏公開の
『エイリアン』だったかもしれないが、ちょっと毛色の違う『エイリアン』よりは、コミックブックを抜け出してきたかのような『スター・ウォーズ』と『スーパーマン』の方により親和性を感じてしまう。
音楽が同じジョン・ウィリアムスということも大きいだろうし。
『スター・ウォーズ』といえば、主演のマーク・ハミル、本作のクリストファー・リーブ、それに『フラッシュ・ゴードン』のサム・ジョーンズまとめて「SF三大大根役者」なんて評してる記事を見たことがあるが、ハミルは才人だし、リーブは演技派である。
また『スター・ウォーズ』のキャリー・フィッシャー、本作のマーゴット・キダー、やはり『フラッシュ・ゴードン』のメロディ・アンダーソンとまとめてルックスが揶揄されたりしていたっけ。
ミスキャスト、ミスキャスト騒がれていたロイス・レイン役のマーゴット・キダーも、先月お亡くなりに。
3作目では出番を思いっきり減らされて先行きが危ぶまれていたが、製作体制が一新された4作目では見事に正ヒロインに返り咲き。
誰もが目を見張る美人ではなかったかもしれないし、私生活面では色々とお騒がせしていたかもしれないが、なかなかチャーミングなロイスだったと思う。
多少ガサツで蓮っ葉な印象を与えたかもしれないが。
それにしてもゆったりした映画だった。
最初の三分の一くらいはリーブではなくジェフ・イーストが演じる若きクラーク・ケントがメインで出ていて、スーパーマンの誕生物語をじっくり描き、その後でロイスをはじめとするデイリープラネット社のメンバーやヴィランとなるレックス・ルーサーの紹介にかなりの時間を割き、最初のスーパーマンの活躍まで焦らす焦らす。
その後のスーパーマンとロイスの空中デートのシーンなんぞ、今ならこれだけの時間をかけられないだろう。
最近の若い人には、冗漫で退屈な映画だと受け取られやしないかと多少心配になるくらいだ。
<過去記事>
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