<ジュラシック・パーク>シリーズの第4弾。
以前にも書いた通り、第1作(
『ジュラシック・パーク』)と同じ島が舞台になっているのはこの4作目が初。
2作目(
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』)3作目(
『ジュラシック・パークIII』)とは舞台も違うしお話も直接繋がっていないので、このシリーズは2~4作目の全てが1作目の続編という珍しい構成になっている。
序盤からジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲のモティーフが流れ、気分はすぐにジュラシック・パーク改めジュラシック・ワールドへ。
遂に実現したのか、という思いと、とうとうやってしまったな、という思いが錯綜する。
そういえばすんなりとパーク(ワールド)に入るのは本作が初めて。
これまでの作品では出かけるまでに一波乱あったり、なかなか目的地に辿り着けなかったりだったけど、今回はあっけないくらい簡単に”観光客”として到着。

しかしそこからトラブル続出なのはシリーズのお約束。
マスラニCEOは一応の責任感は持ってるようだが、前線にのこのこ出かけて行って憤死するという役立たずぶりを発揮。
ホスキンスやウー博士などドラマ上の悪役ポジのキャラもいるものの、正ヒロインだから見逃されてるけれどクレアも相当酷いヤツ。
もしかすると1作目のハモンド翁よりも性質が悪いかも。
クレア役の
ブライス・ダラス・ハワードは絶世の美女でもセクシーだとも思わないが、後半でタンクトップ姿も勇ましくサバイバルする姿はグッとくる。
終始キリっとした二枚目役を通しており、これまた格好良い。
この人の助手で、甥のザックとグレイのお守りを押し付けられるザラは本当に気の毒な女性で、兄弟の自分勝手な行動に振り回され、挙句にプテラノドンに捕食され…たかと思いきや最後はモササウルスの餌食に。
友人相手と思われる電話の内容からすると、近々結婚を控えていたらしいのに……。
今回も吹替で鑑賞。
オーウェンの玉木宏、クレアの木村佳乃、グレイの松岡茉優は何度聴いても酷いもんだ。
玉木宏は声は良いけど喋り方が気取りすぎてて(特に洋画の)アフレコ向きじゃないし、松岡茉優はまず「男の子」の演技が出来てないし、木村佳乃はTOPを弁えない常に全力発声演技(
『パディントン』はまあまあだったけど)。
公開時からかなり叩かれていたはずなのに、諸事情あれども続編でも玉木&木村コンビが続投なのは解せない。
ついでに昨夏「金曜ロードSHOW!」で放送された<新吹替版>も見てみたが、こちらも山本耕史のオーウェンはガサツな田舎者に聞こえるし、仲間由紀恵のクレアは上品な感じはあるものの、感情の起伏の表現が要求される場面に技術が伴っていない。
クレアは説明台詞が多いし、中盤以降は甥のこともあって半狂乱になったりするので気の毒ではあるのだが、ならばこそ何故プロに任せなかったのかと憤りを禁じ得ない。
ちなみに「新吹き替え版初放送」と大々的に銘打った昨夏の放送だったが、今夏同じく「金ロー」で続編公開に合わせて二度目の放送が予定されているものの、こちらは劇場公開&ソフト収録のオフィシャル版がオンエアーされるようなので、初回放送版はレア吹替のお宝化が確定の模様。
いずれ続編がTV放映される際には、また新たな吹替版が作られるのだろうか。
【ひとこと】
クライマックスに登場するT-REXは1作目からの生き残りらしいが、寿命は何年ぐらいあるんだ?
<過去記事>