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『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』

**** 今日は「ウルトラマンの日」、なんだそうで…。 ****


劇場版<ウルトラマン>の中で、一つのターニングポイントになった作品だろう。

先ずは製作母体である円谷プロダクションの組織変更に伴うスタッフの入れ替えが一員。
岡部プロデューサーや坂本監督など外部からの新しい血の導入が、従来の<ウルトラシリーズ>とは異なる画面作り、アクション、造形などに活かされている。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』 _e0033570_21324506.jpgその一方で、70年代のいわゆる<第二次ウルトラブーム>世代に訴えかける、懐かしくも新しい要素の活用。
小学館の学年誌の特集記事や内山まもるの漫画をむさぼり読んだ直撃世代にはたまらない。
その二つが融合した結果、これまでにはなかった「見たかったけれど見られなかった」を、ある程度まで実現させた稀有な作品の誕生と相成った。

ただサブタイトルにあるように、この映画は「大怪獣バトル」の映画版。
そちらに慣れ親しんだ現役世代の子供たちにとってはマニアック過ぎて、もしかすると置いてけぼりを喰らった印象を受けたのかも知れないな、という危惧もちょっぴりある。

また海外進出を目論んだのか、ワーナー・ブラザーズと組んだことで従来ほどの劇場数を確保出来なかったようで、それもあってか興行的には物足りず、新生円谷プロの門出を飾るに相応しい作品になったとも言い切れなかったようで。

それでも今日に至るまで<ウルトラシリーズ>を牽引する存在となった新ヒーロー、ウルトラマンゼロのデビュー作としても、シリーズの歴史に燦然と名を残す作品であろうことは異論を挟む余地はないだろう。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/11764819/
https://odin2099.exblog.jp/12720853/
https://odin2099.exblog.jp/18140758/
https://odin2099.exblog.jp/22279019/


by odin2099 | 2018-07-10 21:41 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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