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『グリズリー』

先日久しぶりに「ジョーズ」を見直したので、ついでに(?)こちらも再観賞。
「ジョーズ」のヒットでサメやシャチが大暴れする映画は沢山作られたけれど、舞台を海から山に移し、サメの代わりに熊(グリズリー=ハイイログマ)を暴れさせたのはアイディアもの。似たようなお話でも差別化が図れるからだ。

『グリズリー』_e0033570_22292005.jpg主人公となる森林警備隊の隊長が悪戦苦闘しながらも、その上役となる公園管理責任者が危機を認識せず、事態をドンドン悪化させるというのは定石通り。
もっともお上に逆らえなかったあちらのブロディ署長と違い、こちらのケリー隊長はかなり強硬に食って掛かり、「スタンドプレーを好むお前は大っ嫌いだ」と逆に罵声を浴びせられたりもしているが。

グリズリー視点のカメラアングルを多用し、見せないことで恐怖を煽ろうとする演出はわかるのだが、何かが潜んでいそうな海面や海中の描写と違い、ヘリコプターの空撮映像で森を捉えても緊迫感は伝わらない。
また海水浴客で生活が成り立つ、いわば海に依存して暮らしている人たちの生活圏にサメが入り込むのとは違い、こちらは国立公園内のお話。極端なことを言えば森に近づかなきゃいいだけのことなので、身近な恐怖を感じないのもマイナス。
メインキャラクター含めて犠牲者多数なのも後味悪い。

恐怖映画にエロスは付き物。海と違って山だと露出過多なお嬢さんはなかなか出せないが、最初の犠牲者となる女性二人組はそれでもそこそこの軽装。そして何故か警備隊の女性隊員がグリズリー捜索の途中で一休み。服を脱ぎだし下着姿(水着じゃないよな)で水浴びしてると案の定襲われるというマヌケなシーンもあるけれど、それが精一杯のサービスショット。ヒロイン格としてケリー隊長には恋人がいるけれど、清い交際なので彼女のお色気シーンは皆無だ。

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by odin2099 | 2018-07-20 22:35 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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